March, 29, 2022, Chicago--シカゴ大学Pritzker School of Molecular Engineering (PME)の研究者は、微小スケールで光を一方向へ導波する新しい方法を開発した。ナノフォトニック導波路に閉じ込められた光を原子厚、2D半導体に結合することで研究チームは、光と材料の両方の特性を活用して、フォトンを一方向へ誘導した。
研究リーダー、准教授、Alex Hghによると、この研究は全く新しいクラスの集積フォトニック回路への道を開く。
光と2D材料との結合
電子回路では、電子はワイヤを通ってエネルギーを伝達する。PICは同じように機能するが、ワイヤの電子の代わりに、光が導波路に沿って導かれる。
光回路向けの新素子を造るために研究チームは、2D材料、二セレン化タングステンをフォトニック導波路と結合した。その材料のバンド構造の固有の特性によりそれは、光の偏光のラセン構造をベースに光と様々に相互作用する。ナノフォトニック構造では、光は、その波長以下に閉じ込められており、自然に円偏光が生じ、ラセン構造は、光の伝搬方向へロックされている。
即ち、二セレン化タングステンから放出される光は、優先方向で導波路に結合する。チームは、電子をシステムに加えることで、このバイアス結合をON/OFFでき、微小なミクロンサイズ超でチューナブルエミッションルーターを創ることができる。
「われわれは、新しい制御ノブを付加するように、フォトニクスと2D半導体を結合する方法を考案し、その感光材料の高品質を維持する。このインタフェースは、超コンパクト、一方向フォトニックデバイスの設計に新たな扉を開く」とSheinerは、説明している。
日常的なアプリケーションと先進的研究の進歩
その小スケール設計と多様な製造法は、そのようなフォトニック素子の既存オプトエレクトロニックシステムへの組み込みに役立つ。明らかなアプリケーションは、オンチップアイソレータとなる。これは、LiDARナビグーションシステムの一部として自動運転車応用がある。フォトニック素子は、オンチップアイソレータとして作ることができるので、レーザシステムのコンパクトな保護が可能になる。
究極的に、このタイプのフォトニックデバイスは、未来の光コンピュータに組み込み可能である。光コンピュータは、電子の代わりに光でコンピュートするので省エネであり、発熱も少ない。