November, 1, 2021, 千葉/大阪--千葉大学、大阪市立大学などの研究グループは、誘電体(絶縁体)のナノ微粒子が分散して存在する液膜に光渦 を照射することで、青から青緑の構造色を示すフォトニック構造のマイクロリングを印刷することに成功した。
さらに、金属のナノ微粒子が分散する液膜に光渦を照射することにより、単一の金属ナノ粒子を高精度(高解像度)で印刷できることも示した。
これらの印刷技術は、マイクロリングレーザ、プラズモニックナノアンテナといった次世代の光通信や、バイオセンサといったデバイス開発など、次世代プリンタブルエレクトロニクス技術の確立に繋がることが期待される。また、光渦とナノ粒子の相互作用に基づくこれらの現象を応用することで、混合物中のナノ微粒子の種類(誘電体であるか金属であるか)に応じてナノ微粒子を空間的に分離する「光渦ナノ粒子ソーティング」という新しいナノ微粒子分離法が可能となりる。
研究成果は、2021年10月25日にドイツ学術誌「Nanophotonics」にオンライン掲載された。
研究グループ
千葉大学分子キラリティー研究センターの尾松孝茂教授、桑折道済准教授、北海道大学大学院工学研究院の山根啓作准教授、大阪市立大学大学院理学研究科の柚山健一講師、大阪大学大学院基礎工学研究科の川野聡恭教授
(詳細は、https://www.osaka-cu.ac.jp)