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Mid-IRパルス、量子の光特性を直接操作できるTHz領域を実現

October, 7, 2021, Washington--中赤外(Mid-IR)パルスで励起された有機DAST結晶を使うと、非常に強いテラヘルツ場が生成し、量子ドットで可視プローブパルスの伝送に大きな変化を直接推進できる。この成果は、テラヘルツ波を利用してTb/s速度で大量のデータを伝送するワイヤレス通信への重要な一歩である。

TU WienのClaudia Gollnerは、その新しい成果をOptica Laser Congressバーチャル会議で発表した。

「従来の電界吸収変調器の変調速度と信号コントラストは、電界とRF電極、それぞれの変化に必要な時間スケールで基本的に制限されている。当然、テラビットシステム実現には、これらの物理的限界を克服するルートは、周波数THz波形を駆動方法として利用することである」とGollnerは話している。

最近、光整流として知られる光学現象により近赤外(NIR)光のTHz波への変換で著しい進歩があった。この変換プロセスは、有機結晶で起こるもので、一般に1.5µm中心のNIRフェムト秒パルスで駆動される。THz変換効率は、最大パルスエネルギー0.9mJで1-3%が報告されているが、光整流は、多光子吸収および結晶の光損傷閾値によって制限される。

新しい研究では、研究チームは、有機結晶DAST (4-N, N dimethylamino-4’-N’ methylstilbazolium tosylate)を100フェムト秒以下の短パルス、中心3.9µmまたは、1.95µm中心波長の第二次高調波のいずれかで励起することでこの限界を克服した。多光子吸収は、これらの波長で抑圧されるので、研究者は6%に迫るTHz生成記録的な変換効率を達成した、これは1.5µmフェムト秒パルスと比べて、桁違いに高い。

10MW/㎝を超える電界強度で、生成されたTHzパルスは、量子閉込めシュタルク効果(QCSE)により、CdSe/CdS量子ドット電界吸収変調を駆動し。可視光域で伝送変化が15%となった。

「伝送における極端な変化は、われわれが知る限りでは、室温溶液処理電界吸収材料でこれまでに報告された中の最高値である。われわれは、ガラス基板上に堆積された量子ドットの電子構造を、簡単なドロップキャスティング法を使って操作する。フィールド増強構造なしでQCSEを直接評価できることにより、われわれは、非常に多様なサンプルを研究し、増強構造からの考えられるアーティファクトを排除できる。これは、THzオプトエレクトロニクス、高速ワイヤレス通信、THz駆動非線形オプティクスの領域での今後の開発に道を開く」(Gollner)