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北米光トランスポート投資加速

September, 16, 2021, Boston--Cignal AIの「トランスポートハードウエアレポート」によると、世界のネットワークトランスポート装置投資は、2021年第2四半期に5%減だった。北米の結果は、2020年、周期的COVID-19の影響で、前年比、弱含みだった。しかし,北米オペレータは、今年下半期に積極的に投資を増やし始めている。中国ネットワークオペレータの投資は、2Q21に20%を超える急落。これは5G CAPEXとサプライチェーン問題によるものである。

Cignal AIトランスポートハードウエア主席アナリストKyle Hollaschは、「現在の半導体サプライチェーン問題にもかかわらず、北米の投資は、2021年下半期に加速する、オペレータが追加のハイパフォーマンスLH WDMコヒレント装置を購入するからである」と分析している。さらに同氏は、「広い、可変チャネル間隔、ハイデグリーカウント、改善されたAdd/Drop機能をサポートできるLHラインシステムは、現在投資する説得力のある理由である」と続けている。

調査の要点
・LH(長距離)とメトロWDM混合投資は、最先端のコヒレントおよびラインシステム技術で5四半期連続で記録的な水準に達した。キャリアはメトロ投資を延期。400Gコヒレントプラガブルを使用するトランスポートシステムアップグレードが間もなく入手可能になることを考慮したからである。
・中国光およびパケットハードウエア投資は急落し、単四半期で記録的な最大の下落となった。また前年比落ち込みでは初の連続四半期事例。
・EMEAの光ハードウエア販売は前年比大幅増。これは、同地域が継続的に堅調な一桁成長しているためである。Nokiaの戦略的な勝利、Cienaの置き替え増にも関わらず、EMEAにおけるHuaweiのフットプリントは、地政学的な要因からの顕著な影響がないことを示している。
・北米パケットトランスポート販売は、わずかに増加。市場リーダーCiscoが、同社8000シリーズルータを増やし、利益を達成したためである。
・世界的な半導体製造制約がリードタイムを増やしているので、コンポーネント不足が小規模装置メーカーに重くのしかかっている。ADVAとInfineraは、販売への影響を定量化した(それぞれ、収益に対する影響は10%,6%)。ただし大手ベンダは,販売への影響は最小限と報告している。この問題の解決は、2022まで解決しないとベンダは見ている。