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ラフな界面の方が次世代ソーラセルの効率を向上

August, 23, 2021, Washington--Helmholtz-Zentrum Berlin (HZB) Philipp TockhornがOSA Advanced Photnics Congressで発表した研究成果による、ペロブスカイト/Siタンデムソーラセル材料表面に微小なナノスケールテクスチャを導入することで、反射による光エネルギー量の損失を減らし、効率が大きく向上することが、シミュレーションと実験で明らかになった。
 新しいナノテクスチャ設計は、パワー変換効率能力を29%以上にできる。さらなる製造技術の改善と追加のテクスチャリングにより改善が一段と向上することをシミュレーションは示している。

Tockhornは、「われわれは、この高動的領域で最高のセルに匹敵するナノテクスチャペロブスカイト/シリコンソーラセルを紹介する」と話している。研究は、高効率ペロブスカイト/シリコンタンデムソーラセルのさらなる開発に貢献し、ソーラ電気のコストを一段と下げる可能性がある。

ペロブスカイトは、天然に存在するミネラルペロブスカイトの構造と同じ結晶構造を持つ材料。これらの半導体材料は、太陽光を極めて効率的にエネルギーに変換し、次世代ソーラエネルギー技術の開発の重要な焦点となっている。今日のソーラパネルは、主にシリコンから作られている。

その新研究のために、チームは、様々な境界面に導入されたナノテクスチャが、シリコンソーラセル上のペロブスカイトソーラセルで作られたタンデムソーラセルの性能にどのように影響するかを調べた。まず、コンピュータシミュレーションを使って、ペロブスカイトとシリコンサブセル(光電流密度)の電流を計算した、ペロブスカイト層が完全にフラットな場合、ナノテクスチャ(凹凸)がシリコン層と結合するボトムだけにある場合、または上下両方が凹凸になっている場合。シミュレートした凹凸は、高さ約300nm、間隔750nm。片方がナノテクスチャのデザインは、シミュレーションではフラットなデザインに対してわずかにパフォーマンスが改善、完全テクスチャは、非常に多くの光を吸収することが計算され、光電流密度は、サブセル当たり0.7 mA/cm2増加する。

ナノテクスチャがソーラセルパフォーマンスにどう影響するかをさらに調べるためにチームは、様々なペロブスカイト/シリコンタンデムソーラセル設計を作製した。一つは、完全フラットペロブスカイト層、上部がフラットでシリコンソーラセルとの界面のボトムが凸凹。片側ナノテクスチャが光吸収を増やし、シリコン吸収層で生成される電流が0.2-0.3 mA/cm²となることを見いだした。

「注目すべきことには、ナノテクスチャは光吸収を改善するとともに、より優れた膜加工条件に関連して、平面リファレンスとの比較で、タンデムソーラセルの電子品質をわずかに強めることにつながる」(Tockhorn)。

研究成果は、HZB研究者によると、さらなる改善への有望な道を示唆している。シミュレーション結果に基づいて研究チームは、ペロブスカイト層のナノテクスチャが、上下両面にあるソーラセルは、性能を高め、パワー変換効率が30%以上に達しそうであると、予測している。

「このダブルサイドテクスチャアプローチのさらなる開発は存続し、実行可能であるが、ペロブスカイト上面へのナノテクスチャ作製プロセスの改善が必要である」(Tockhorn)。