August, 20, 2021, 東京--NEDOが進める「ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業」において委託先の日本電気株式会社(NEC)と富士通株式会社(富士通)は、ポスト5Gに対応した基地局装置(O-RAN仕様準拠)間の相互接続性を検証する技術の研究開発を、NECの英国ラボと富士通の米国ラボで開始することを決定した。
2021年8月から段階的に同技術を用いた検証環境を両社のラボに構築し、検証を開始する予定。この検証環境を活用することで、異なるベンダーの装置間における相互接続性検証を大幅に効率化することができる。
第5世代移動通信システム(5G)の商用サービスが各国で始まる中、さらに超低遅延や多数同時接続といった機能が強化された5G(ポスト5G)は工場や自動車など多様な産業での活用が見込まれており、日本の競争力の核となり得る技術と期待されている。
その一環で近年は基地局装置のオープン化の動きが活発化しており、O-RAN Alliance(Open Radio Access Network Alliance)で策定されているO-RANフロントホールインタフェース仕様により、さまざまな装置ベンダーの基地局無線機(RU:Radio Unit)と制御部(CU/DU:Central Unit/Distributed Unit)を接続することが可能になりつつある。しかし、異なるベンダーの装置間で相互接続性を迅速に検証するには、検証プロセスの確立、共通で使用できるツールの開発、検証環境の整備などが必要。
こうした中、NEDOは「ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業」において、NECと富士通に2020年度から2023年度までの予定で「基地局装置間の相互接続性等の評価・検証技術の研究開発」を委託している。これを受けNECと富士通は、異なるベンダーの装置間での相互接続性、および当該接続が情報通信ネットワーク全体に与える影響を評価・検証するための環境構築と技術開発を進めている。
NECは英国ロンドンNEC Europe Ltd.内の、富士通は米国にあるグループ会社Fujitsu Network Communications, Inc.内のO-RAN検証ラボで、基地局装置間の相互接続性を検証する技術の研究開発を開始することを決定した。
NEDOと両社はこの事業を通してO-RAN仕様に準拠した機器のグローバルな普及と発展を後押しし、オープンな5G市場の活性化に貢献する。
(詳細は、https://jpn.nec.com)