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Midgard、データセンタ技術にパラダイムシフト

July, 14, 2021, Lausanne--EPFL研究者は、データセンタにバーチャルメモリを実装する画期的なアプローチを開発した。これによりサーバの効率が大きく向上する。

AIからIoTまで、あらゆるものが利用するビッグデータは、ますますわれわれの現代生活を支配するようになり、クラウドコンピューティングは、途方もなく重要になっている。それは、バーチャル(仮想)メモリの利用に強く依存している。1つのサーバが、多くの様々な顧客のために多くのサービスを同時に実行している。こうしたサービスを処理し、各顧客のデータの安全性を他から守るためにバーチャルメモリを使用している。

しかし、このバーチャルメモリの導入方法は、1960年代に遡る。メモリ容量が常に増え続けるという事実が、実際に、速度低下を招き始めている。例えば、ソーシャルネットワーキングやビジネス分析などのサービスを提供しているデータセンタは。ハーチャルメモリとプロテクションチェックでその処理時間の20%以上を使っている。つまり、この領域におけるいかなる利得(ゲイン)も、効率に膨大な利点をもたらす。

Midgard: クラウドの省エネ
今回、EPFLのEcocloud Center for Sustainable Cloud Computingの研究者が、Midgardを開発した。これは、ソフトウエアでモデル化されたプロトタイプで,サーバ効率を大幅に高める概念実証を示している。研究論文、, Rebooting Virtual Memory with Midgardは、ISCA’21で紹介された。また、それは完全機能システムを実証する複数ステップの第1段階である。

「Midgardは、増え続けるメモリ容量を許容し、同時にクラウドサービスにおける各ユーザのデータの安全性の保証も継続する」と論文の著者の独り、Babak Falsafi教授はコメントしている。「Midgardにより、全ての重要なデータルックアップやプロテクションチェックは、バーチャルメモリではなく、オンチップメモリで直接行われるので、従来のルックアップやトランスレーションの階層の多くが除去される。したがって、より多くのメモリが導入されても、効率にネットゲインを獲得できる」と同氏は続けている。

最近の低負荷テストでは、Midgardシステムは、標準パフォーマンスより5%劣っていたが、256 MBアグリゲート大キャッシュの負荷では、バーチャルメモリのオーバーヘッドに関して、従来システムを凌ぐことができた。

Midgard技術の傑出した特徴は、それがパラダイムシフトを代表しながら、Windows, MacOS and Linuxなどの既存のオペーティングシステムに適合していることである。今後の研究は、実際のシステムでMidgardを実現するために必要とされる、適合性開発、パッケージング戦略、メンテナンス計画など幅広い範囲に対処することである。
(詳細は、https://actu.epfl.ch)