June, 24, 2021, Singapore--ABI Researchによると、世界のエッジAI Software-as-a-Service (SaaS)およびターンキーサービス市場は、2020-2025年にCAGR 46%で成長し、2025年に72億ドルに達する見込である。これは、世界のエッジAI市場の25%。エッジAI市場は、2025年に推定280億ドルと見られている。構成は、エッジAIチップセット、SaaS、ターンキーサービス、およびプロフェッショナルサービス。
エッジAIの利点がより鮮明になるにつれてエンタプライズは、データベースの決定を支援する低遅延、完全セキュアなエッジAIソリューションを探しいる。「エッジAIチップオプション急増の意味は、エンタプライズがもはやハードウエア選択に制約されず、ニーズに適した最良のソリューションを選択できるということである。現在、注目されているのは、SaaSサブスクリプション、ターンキーサービス、マネージドサービスであり、これらはエッジAIの導入を容易にする」とABI Research主席アナリスト、Lian Jye Suは説明している。
この膨大な市場機会を感知し、パブリッククラウドサービスプロバイダが、エッジAI開発ボード、ハードウエアシステム、ソフトウエアツールキット 、クラウドベースのサービスを提供することで、そのエコシステムに参加してきた。Googleは、エッジアプリケーション向けに設計された同社のEdge TPUで最初に開発ボードを提供した。過去6ヶ月で、AWSとAzureは、ハードウエアとソフトウエア製品、マネージドサービス、産業パートナーシップを通じてそれぞれのエッジAIポートフォリオを強化した。これにより既存のクラウドサービスユーザは、エッジAIエコシステムに入ることができ、エッジAI開発に馴染みがないエンタプライズのエントリー障壁が下がる。
「多くの他の産業と同様に、クラウドサービスプロバイダの参入は、大きな刺激と興奮を巻き起こした」とSuは言う。しかし、サーバやプロセッサを標準化しているクラウド環境と違い、エッジAIは極めて多様な市場であり、幅広いデバイスフォームファクタ、処理能力、利用例をカバーする。「エンタプライズが必要としているものは、多数のアセットカテゴリにわたる多様なアプリケーション向けに導入可能な産業グレードエッジMLモデルである。さらに、全てのエンタプライズが、パブリッククラウドベンダが提供するツールを使って独自のモデルを構築できるわけてではない。クラウドベンダのソフトウエアを使って適切なエッジAIソリューし4を構築するには、深いドメイン専門知識とノウハウが必要である」とSuは説明している。
これは、SaaSやマネージドサービスを専門とするスタートアップの登場につながる。エッジAIの設計、開発、導入を専門にしている。Edge Impulse, Ekkono Solutions, Imagimob, Mispsology, Qeexo, and SensiML.などである。
これらの企業は、エンド・ツー・エンドエッジML Operations (MLOps)ソフトウエアやサービスを提供する傾向がある。それにより、多くはローコードあるいはゼロコード法で、エッジMLモデルの連続的組込、導入、モニタリングが可能になる。加えて、これらのスタートアップは、データガバナンス周りのモデル圧縮、ハードウエア最適化、ベストプラクティス、また他のエンタプライズソフトウエアやプラットフォームとのシームレスな統合において、特殊技術を持っている。
エッジMLOpsの未来は、ローコードまたはゼロコード設計による一段と高いレベルのオートメーションにある。これは、データサイエンス、マシンラーニングを持たないエンドユーザのエントリー障壁を下げるとともに、そうしたエンドユーザがシームレスにエッジMLOpsを実施できるようにもする。「AutoMLプロセス、ニューラルアーキテクチャサーチ(NAS)、フィーチャストア(特徴格納部)、ハイパーパラメタチューニング、生涯学習などにより、エッジMLモデルのクイック・オンボーディングや開発が可能になる。これによってエンタプライズは、データサイエンスやマシンラーニング専門家の欠如を克服でき、それぞれのアセットにおけるエッジAIの運用に集中できる」とSuは結論づけている。
(詳細は、https://www.abiresearch.com/)