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グリーンランド氷床温度を光ケーブルとレーザパルスで計測

May, 26, 2021, Cambridge--Scott Polar Research Instituteの研究者は、ファイバオプティクセンシングを利用して、これまでに計測されたGreenland Ice Sheetの氷特性の中で最も詳細な計測を行った。その成果は、世界で2番目に大きな氷床の今後の動きのより正確なモデルの作成に利用される。気候の変化の効果が継続的に加速するからである。

Scott Polar Research InstituteのDr Poul Christoffersenをリーダーとする研究チームは、光ファイバケーブルでレーザパルスを伝送する新技術を利用した。これにより、氷床から1000メートル以上下の基底まで極めて詳細な温度計測を実施することができる。

「一般的なセンシング法では、ケーブルに12個程度のセンサを着けられるだけである。したがって、計測は、大きく間隔を開けて行われる」と論文の筆頭著者、同研究所Ph.D候補、Robert Lawは話している。「しかし、代わりに光ケーブルを使うことで、基本的にケーブル全体がセンサになる。したがって、われわれは表面から基底までを正確に計測できる」。
 研究チームは、氷河に3層の氷を確認した。最も厚い層は、過去10000年以上にわたり形成された冷たくて硬い氷で構成されている。下には、最後の氷河期からの古い氷が見つかった。これは、氷の中に捉えられたホコリにより、柔らかく、変形しやすい。最も驚いたことは、氷河の底、70mを超える温度が高い氷の層であった。「われわれは、この種の温かな氷はより温暖な高山環境からのものであることを知っているが、ここでは氷河が自己変形することで熱を生成している」とLawは指摘している。

(詳細は、https://www.spri.cam.ac.uk)