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高帯域ワイヤレス脳とコンピュータインタフェース利用を実証

April, 23, 2021, Providence--完全インプラント可能な脳とコンピュータインタフェースシステムに向けた重要な一歩として、BrainGate研究者は、高帯域神経信号を伝送できるワイヤレストランスミッタの初の人間利用を実証した。

脳-コンピュータインタフェース(BCIs)は、新しい支援技術であり、これによって麻痺のある人々がコンピュータスクリーンでタイプしたり、自分の身体を動かすことを考えるだけで、ロボット義肢を操作したりできる。長年、臨床試験で使われる研究用BCIsは、脳のセンシングアレイと、信号をデコードし、外部デバイスを駆動するために使うコンピュータを接続するケーブルを必要としていた。

今、初めてBrainGate臨床トライアル四肢麻痺の参加者が、外部ワイヤレストランスミッタを持つ皮質内ワイヤレスBCI利用を実証した。同システムは、ユーザを物理的にデコーディングシステムにつなぎ止めることなく、単一ニューロン分解能で脳の信号をフルブロードバンド忠実度で伝送できる。従来のケーブルは、最大サイズ2インチ程度、重量1.5オンス超の小さな送信器で置き換えられる。そのユニットは、ユーザの頭に設置し、有線システムで使われるのと同じポートを利用して脳の運動皮質内の電極アレイに接続する。

IEEE Transactions on Biomedical Engineeringに発表した研究では、麻痺のある二人の臨床試験参加者がワイヤレス送信器を持つBrainGateシステムを使用して、標準タブレットコンピュータをポイント、クリック、タイプした。その研究で分かったことは、ワイヤレスシステムは、有線システムと実質的に同じ忠実度で信号を伝送することである。また、参加者は、同等のポイント&クリック精度およびタイピングスピードを達成した。

研究で使用されたデバイスは、ブラウン工学部教授、Arto Nurmikkoの研究室で最初に開発された。Brown Wireless Device (BWD)と名付けられたデバイスは、最小電力で高忠実度信号を伝送するように設計された。現在の研究では、2つのデバイスをいっしょに使って、200の電極から48Mbpsで神経信号を記録する。バッテリ寿命は36時間超。

BrainGateコンソーシアムメンバー、論文の筆頭著者、工学部准教授、John Simeralは、「信号はほぼ同等の忠実度で記録、伝送される、つまり、われわれが有線装置で使ったのと同じデコーディングアルゴリズムが使用できるということである」とコメントしている。

研究者によると、この研究はBCI研究における主要目的への早期ではあるが、重要な一歩である。完全にインプラント可能な皮質内システムは、運動能力を失った人々が独立を回復する上で役立つ。低帯域ワイヤレスデバイスが以前に報告されたことがあったが、これは皮質内センサで記録された信号をフルスペクトル伝送する初のデバイスである。高帯域ワイヤレス信号により有線BCIsで、実施が困難だった、臨床研究や基礎的な人の神経科学が可能になる。

(詳細は、https://www.brown.edu)