March, 26, 2021, 東京--通信用に地下に敷設されている光ファイバケーブルにDAS(分散型音響計測器)を接続することにより、火山性地震の震源決定や複雑な火山構造を調べることが可能になる。
東北大学大学院理学研究科地球物理学専攻西村太志教授・江本賢太郎助教らのグループは、超多点高密度観測が行えるDASを福島県の吾妻山に展開し、地震波の着信時刻と振幅をもとに火山性地震の震源決定を精度よく行えることを世界で初めて示した。また、遠地地震のコーダ波(地殻内部の不均質な構造によって散乱されてP波やS波の到着後に引き続き現れる波)の解析を行い、溶岩流や噴出物の堆積地域、降雨による浸食地形と地盤増幅特性がよい相関を示すことを明らかにした。この観測方法は、噴火中の火山灰や火山弾、雷などの影響を受けにくく、今後火山活動のモニタリングなどに利用されることが期待される。
研究成果は、2021年3月18日に、Scientific Reportsに掲載された。
(詳細は、http://www.tohoku.ac.jp)