March, 24, 2021, New York--コロンビア大学(Columbia University)をリーダーとする研究チームは、層状結晶を調整する独自のプラットフォームを開発し、オンデマンドで一般的な制約を超えるイメージング機能を実現した。
その発見は、ナノライト制御に向けた重要な一歩である。ナノライトは、考えられる限りの最小長スケールを利用できる光。その研究は、コンピューティングや通信における難しい問題の解決を狙う光量子情報処理分野にも洞察を提供する。
「光でわれわれの結晶を制御する新しい方法の発見に、われわれは超高速ナノスケール顕微鏡を利用することができた。これにより、捕まえにくいフォトニック特性を自由にON/OFFできる」とコロンビア大学ポスドク研究者、その研究のリーダー、Aaron Sternbachはコメントしている。「その効果は短命であり、数10兆分の1秒持続するだけであるが、われわれはこれらの現象をはっきりと観察することができる」。
研究成果は、Scienceに発表された。
自然は、光が収束できる強さに制約を加えている。顕微鏡でさえ、この制限よりも密接に存在する2つの異なる物体は、一つに見える。しかし、ファンデルワールス結晶として知られる特殊クラスの層状結晶材料内では、これらのルールは破られることがある。その特殊な場合、光は、これらの材料に制限なく閉じ込められ、最も小さな物質でさえ見ることができる。
実験では、コロンビア大学の研究者は、二セレン化タングステンというファンデルワールス結晶を調べた。これは、電子およびフォトニック技術で、その潜在的な集積性のために関心が高い。その固有の構造と光との強力な相互作用が認められるからである。
研究チームが光パルスで、その結晶を照射すると、その結晶の電子的構造を変えることができた。光スイッチングによって作られた新構造により、何か非常に珍しいことを起こすことができる。超微細部は、ナノスケールでは、結晶を透して移送され、その表面で撮像された。
報告は、ナノライト光のフローを制御する新しい方法を実証している。ナノスケールでの光操作、つまりナノフォトニクスは、重要な関心分野となっている。研究者が、従来のフォトニクスやエレクトロニクスでできる範囲を超える技術に対する高まる要求に応える方法を求めているからである。
コロンビア大学物理学Higgins教授、Dmitri Basov、論文のシニアオーサは、チームの発見は、量子物質における新たな研究分野を刺激すると考えている。
「レーザパルスによってわれわれは、このプロトタイプ半導体に、数ピコ秒ではあるが,新しい電子状態を作ることができた。この発見は、新材料で光学的にプログラム可能な量子相に向けてわれわれを軌道に乗せる」と同氏は話している。
(詳細は、https://news.columbia.edu)