March, 22, 2021, Cambridge--UniSAの研究チームは、標準デジタルカメラとマシンラーニング技術を使って、土壌の水分をモニタするコスト効果の優れた新技術を開発した。
国連の予測では、現在の利用パターンを続けると、2050年までに地球上の多くの領域が農業需要に応えられないほど水不足になる。
この地球的なジレンマの一つの解消法は、もっと効率的な灌漑を開発することである。その中心に、土壌の水分の正確なモニタリングがある。水が適切な時間とスピードで確実に供給されるように「スマート」灌漑システムをセンサでガイドするのである。
土壌の水分を検知する現在の方法には問題がある。埋込センサは、物質中の塩の影響を受けやすく、接続には特集なハードウエアを必要とする。一方、サーマルカメラは高価であり、日光強度、霧、雲などの気象条件で危うくされる。
サウスオーストラリア大学(UniSA)とバグダッドのMiddle Technical Universityの研究チームは、コスト効果の優れた代替法を開発した。これは、ほぼどんな環境でも、正確な土壌モニタリングを簡素にし、無理なく利用できる価格にする。
UniSAエンジニア、Dr Ali Al-NajiとJavaan Chahl教授を含むチームは、標準的なRGBデジタルカメラを使い、幅広い条件下で土壌の水分を正確にモニタするシステムのテストに成功した。
Dr Ali Al-Najiは、「われわれが試したシステムはロバストで手頃な価格であるので、精密農業をサポートする有望技術になる」とコメントしている。
「それは、標準的なビデオカメラをベースにしており、土壌の水分含量を判断するために土壌の色の違いを分析する。われわれは、様々な距離、時間、照明レベルでそれをテストした。システムは非常に正確だった」
カメラは、マシンラーニングソフトウエア1形式である、人工ニューラルネットワーク(ANN)に接続されていた。研究チームは、多様な気象条件で様々な土壌水分レベルを認識するように、それをトレーニングした。
このANNを使い、モニタリングシステムは、どんな場所の特殊な土壌条件でも認識するようにトレーニングできる。したがって、それは個々のユーザにカスタマイズされ、変化する気象状況に合わせてアップデートし、最高精度になるようにできる。
「そのネットワークがトレーニングされると、所望の状態に土壌の外見を維持することで、制御された灌漑を実現できる」とChahi教授はコメントしている。
「モニタリング法が正確であることが分かったので、われわれは、コスト効果の優れたスマート灌漑システムを設計する。これは、様々なタイプの土壌で機能するマイクロコントローラ、USBカメラ、ウォータポンプを使うわれわれのアルゴリズムに基づいたものである。
このシステムは、変化する気象状況で、コスト、利用可能性および精度に関して改善された灌漑技術ツールとして有望である」。
(詳細は、https://unisa.edu.au)