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サブミクロン分解能高速ホログラフィック蛍光顕微鏡システムを開発

February, 1, 2021, 東京--情報通信研究機構(NICT)、東北大学及び桐蔭学園の研究グループは、サブミクロンの分解能を持つ高速ホログラフィック蛍光顕微鏡システムの開発に成功した。
 蛍光体の3次元情報をホログラムとして記録するため、スキャンが不要で、高速化できる。さらに、測定を高速化するアルゴリズムの同時開発で、高速な位相変調素子を適用できるようになり、1,000分の1秒以下での測定が期待できる。また、カラー化の実証にも成功している。このシステムが実用化されれば、動きのある物体を測定でき、3次元動画での観察ができる顕微鏡に発展する。

 研究グループは、デジタルホログラフィに基づき、スキャンが不要で、高倍率、高分解能な、高速ホログラフィック蛍光顕微鏡システムを開発した。直径0.2µmの蛍光体を試料として、深さ方向にも定量的にサブミクロンの分解能を持つことを実証した。蛍光をホログラムとしてセンシングすることにより、多数の蛍光体を同時に3次元センシングすることに成功。さらに、測定を高速化する信号処理アルゴリズムを同時開発したことにより、位相変調素子の1回の変調で3次元センシングできるようになった。この結果から、高速な位相変調素子を適用できるようになり、1,000分の1秒以下での測定が期待できる。

 このシステムを計算コヒーレント多重方式と融合させることで、カラー化の実証にも成功した。開発したアルゴリズムを計算コヒーレント多重方式に適用することで、少ないホログラムの枚数でカラー3次元センシングできるため、ホログラム1枚当たりの光量を多く取れるようになった。

研究成果は、米国科学雑誌「Optics Letters」に掲載された。

(詳細は、https://www.nict.go.jp)