January, 21, 2021, Evanston--ノースウエスタン大学(Northwestern University)の研究チームは、ソフトロボットとして機能する、その種のもので最初の生命のような材料を開発した。それは人の速度で歩き、カーゴ―を拾って新たな場所に運ぶことができ、丘を登り、ブレークダンスをして粒子を放出することさえできる。
重量の約90%が水、センチメートルサイズのロボットは、複雑なハードウエア、水力あるいは電気なしで動く。代わりに、それは光で動作し、外部の回転磁場の方向に移動する。
四つ足のタコに似た、そのロボットは、水を満たしたタンクの中で機能するので、水域環境での利用に最適である。研究チームは、微小ロボットをカスタマイズして、様々な化学反応に触媒作用を及ぼし、貴重な生成物を吐き出させることを考えている。そのロボットは分子的に設計されており、特定の環境で不要な粒子を認識し、積極的に排除する。あるいは、その機械的動き、運動を利用して、生体治療薬、あるいは細胞を特定の組織に正確にデリバリする。次に、その形状を反転させたり、「ブレイクダンス」を踊ったりして、粘着性のある物体を取り除き、放出する(滑らかなペイロードは、ロボットから徐々に滑り落とす)。
その研究はStuppの以前の研究、生きた海の生物を真似る「ロボット的ソフト物質」の設計に基づいている。以前の研究では、そのロボット材料は、分スケールで何度も曲げたり、12時間毎に一歩進むことで表面を跛行することができた。今回、現在のブレイクスルーでは、ロボットは、人の速度で歩行可能。1秒に一歩である。また、これらの材料が特定の軌跡に従うように操作する磁場に反応する。
光と磁場への反応を結合することで研究チームは、カーゴーを取り上げ、歩いたり転がしたりすることでそれを配送できるロボットを設計した。
「生き物を真似る新しい物質の設計は、より高速な反応を可能にするばかりか、より高度な機能の実行を可能にする。われわれは形状を変え、その合成物に脚を加え、これらの生きているような物質に新たに歩行と、よりスマートな挙動を賦与する。これにより、それらは非常に多様になり様々なタスクに順応できるようになる」とStuppは説明している。
動作原理
そのロボットの正確な動きと機敏さの秘密は、水で満たされた構造と内蔵の整列した強磁性ニッケルフィラメントにある。ソフトコンポーネントは、光に反応し、内部に水を保持したり排出するパーツの分子的に設計されたネットワークである。また、パーツは、磁界に素早く反応する適切な堅さである。
ノースウエスタンチームは、化学合成を使って、光に反応するヒドロゲル内の分子をプログラムした。光に晒されると、そのロボットの分子が疎水性(水をはじく)になり、水分子を逃がす。この変更により、ロボットは、フラットな位置から屈伸して「直立」になり「活気づく」。研究チームは、この屈伸により材料が素早く回転磁場に反応し、活性化して速く歩行することを発見した。光が切られると、分子は、その元の状態に戻り、ロボットはフラットになるが、LEDに駆動されると、磁場で新たな活動サイクルがいつでも準備できる。
回転磁場に晒されると、曲がったロボットの内蔵スケルトンが、ソフト分子ネットワークに対して周期的力を発揮し、脚を活性化させる。回転磁場は、所定の道に沿ってロボットをナビゲートするようにプログラムできる。
Olvera de la Cruzは、「理論とコンピュテーションを使い、われわれは光と磁場に対する反応を計算できる。これによりわれわれは、極めて正確に歩行軌跡を予測しプログラムできる」と説明している。
「最終的には、強調して複雑な作業を行うマイクロロボット軍を作りたい。分子的に微調整して相互作用するようにし、自然界の鳥の群、海の魚群を真似させる。プラットフォームの分子的多様性は、この時点で考え及ばないアプリケーションにつながる」とstuppは話している。
(詳細は、https://news.northwestern.edu/)