January, 12, 2021, 東京--東京工業大学 物質理工学院 応用化学系の大塚英幸教授と加藤颯太大学院生(博士後期課程2年)らは、高分子の結晶成長過程を蛍光によって可視化・定量評価することに成功した。高分子結晶化過程の解明は材料の強度・透明性・成形加工法などに関わる重要な課題だが、これまでは結晶成長過程を蛍光によって可視化・定量評価する方法はなかった。
研究チームは、結晶化過程で生じる「微小な力」を検出し、蛍光を発する特殊な分子を利用することで、蛍光顕微鏡による結晶化過程の可視化・定量化を実現し、共焦点蛍光顕微鏡観察によって三次元観察も可能にした。
今後、さまざまな高分子の結晶化過程を可視化できるようになれば、結晶性高分子材料の設計指針の提案のみならず、高分子材料の加工法にも大きな波及効果をもたらすと考えられる。
研究成果はNature Communicationsオンライン版で公開された。
(詳細は、https://www.titech.ac.jp)