December, 2, 2020, Moscow--NUST MISIS国立技術戦略センタ「量子通信」の研究者は、世界初の赤外フォトンビデオディテクタを開発している。これは、単一粒子の動きを追跡できるほどに強力なカメラになる。そのカメラは、1000-ピクセルマトリクスを備えており、そのようなシステムは、高精度計測を必要とする多くの領域で利用される。衛星を含む安全な通信、量子コンピューティング、診断医学。開発は、ロシア連邦産業・貿易省との契約で実行される。
フォトンは、電磁放射、光の基本的量子粒子。赤外光の個々の量子を追跡できるなら、通信ラインの安全性、計測機器の精度を大幅に改善できる。
これは、新しい考えではない。シングルフォトンを検出する最初の試行は20世紀初頭、電子ランプ、光電子マルティプライヤを用いて行われた。しかし、最初のデバイスは、技術的要素が弱いため、動作が遅く、時には動作せず、時には誤動作した。次に、半導体デバイス、アバランシュフォトダイオード(APD)は、動作は改善されたが、可視光のみの動作だった。大きなブレイクスルーは、2000年代初め、ロシアの物理学者、Grigory Goltsmanが“Skontel”を設立し、超伝導でシングル赤外フォトンのシングルピクセルフォトディテクタを実現した。
2020年、NUST MISIS NTI Center “Quantum Communications”の一貫として研究チームは、ロシア連邦産業・貿易省との契約で、1000ピクセルシングルフォトンビデオディテクタを開発しいる。そのデバイスは、世界に類似のものがなく、粒子検出だけでなく、ほぼ真っ暗闇で画像を撮る。現在、最初の段階は完了、8ピクセルが作製されている。研究者によると、この数字で、すでにマトリクスの原理を理解し、制御することができる。次のステップは拡張である。
主席研究者、Grigory Goltsmanは、「そのディテクタ自体は、絶対零度に近い、温度2K低温槽内に設置されている。フォトンが検出されると、それは信号を処理回路に送り、画像がディスプレイに現れる」とコメントしている。
次のステップは、1000ピクセルマトリクスから100万ピクセルの画像を得ることである。旧いTVsでは、一度に1ピクセルを「開く」ことができるが、これは非常に緩慢なプロセスとなる。したがって、結果としての画像をさらに拡大するために、研究者は特別なパタンを適用する。
「プロセスが、ピクセルをグループで開く速度を上げる方法がある。この目的のために、特殊なステンシルが使われる。一つのパタンを開き、どの程度の光がディテクタに当たるかを計測し、次に第2のパタンを開く、など」とシニア研究者、Alexander Korneevは説明している。
上述のとおり、最終デバイスは、最高のハイテク分野に適用可能である。衛星通信チャネルを含む、セキュアな量子通信ラインを作るとき、量子の設計、診断医療デバイスを設計するときなどである。
(詳細は、https://en.misis.ru)