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ナノスケール機械、光を動力に変換

November, 18, 2020, Washington--シカゴ大学の研究者が、レーザ光を機能させる微小な新しい機械を開発した。これらの光エネルギーの機械は、自己組織化し、ナノ流体工学や粒子選別などのアプリケーションのための微小カーゴーのナノスケール操作に利用できる。

「われわれの研究は、ナノサイエンスコミュニティの年来の問題、自己組織化ナノスケールマシーンを作るという問題に対処することである。これは、室温液体など、従来環境で動作するナノスケールマシーンである」と5大学の研究チームリーダー、Norbert F. Schererは話している。

研究チームは新しいナノマシーンについてOpticaで説明している。マシーンは、一種の光学物質をベースにしている。そこでは金属ナノ粒子が、標準的な物質を形成する原子を結合する化学結合ではなくむしろ光によって結合されている。

「マシーンを組み立てるためのエネルギーと、それを動かすための力の両方が光から来ている。レーザ光が、ナノ粒子を含む溶液に導入されると、全体のプロセスが自然に起こる。ユーザは、その結果を積極的に制御したり、方向づける必要はないが、これは様々なアプリケーションに向けてマシーンを即座に調整することができる」(Scherer)。

光学物質を作る
光学物質では、レーザ光場が、光の波長よりも遙かに小さな金属ナノ粒子間の相互作用を作る。これらの相互作用により粒子は秩序あるアレイに自己組織化する。これは、光を使って粒子、生体分子および細胞を保持し、操作する光トラッピングと同じ原理である。

以前の研究では、研究チームは、光学物質が円偏光を受ける時に、それが剛体として、偏向回転とは反対方向へ回転することを発見した。言い換えると、入力光が一方向に回転すると、光学物質アレイの反応は、他方向へのスピンである。これは、「負のトルク」の現れである。研究チームは、マシーンはこの新しい現象を基にして開発できると推測した。

新しい研究では、チームは連動ギアをベースにした機械的マシーンのように動作する光学物質マシーンを作製した。そのマシーンでは、ギアが回転すると、より小さな連動ギアが、反対方向にスピンする。光学物質マシーンは、レーザからの円偏向光を利用し、ナノ粒子アレイを作る。これは、光場でスピンすることで、もっと大きなギアのように動作する。この「光学的物質ギア」は、円偏向光を、近傍のプローブ粒子に影響を与える軌道、角度、運動に変換し、ナノ粒子アレイ(ギア)を反対方向に周回させる。

効率の決定
研究チームは、600-nm波長のレーザ光と、水中で直径わずか150nmの銀ナノ粒子を使ったこの設計に基づいて2つのマシーンを作製した。8個のナノ粒子のギアを使うことが、7個のナノ粒子ギアを使うよりも高効率のマシーンとなることをチームは確認した。これは、マシーンの効率は、異なるギアを構築することで変えられることを示唆している。

「われわれが実証したことは、さらなる改善で、ナノ流体工学や粒子選別で使えるようになる。われわれのシミュレーションが示していることは、もっと多くの粒子でできた一層大きなマシーンはプローブパワーを発揮できるということである。すなわち、それはわれわれが追求している改善の一側面である」と論文の筆頭著者、John Parkerはコメントしている。

:研究チームは、現在、もっと多くの粒子、あるいは異なる材料の粒子でマシーンを作る実験を行っている。そのマシーンの実用性も,ナノ粒子が動かないパタン化されたギアを作ることで改善できる。これにより、もっと複雑なマシーンを作るために複数のギアを光学的に処理し、結合する機能が有効になる。