October, 22, 2020, Newcastle--バークリーLabの研究者は、シリコンを上回る可能性がある新材料の探求で、酸化物ヘテロ構造という2Dデバイスの並外れた電子特性を活用することを考えていた。これは、酸素を含む材料の原子厚層で構成されている。
研究者は、以前から、酸化物が通常、単独で絶縁であることを知っていた。2つの酸化物材料が層状ヘテロ構造を形成すると、超伝導のような新しい電子特性と磁性が、どういうわけか、2つの材料が直面する接点、界面に形成される。しかし、こうした電子状態の制御法はほとんど知られていない。界面下をプローフできる技術がほとんど存在しないからである。
エネルギー省(DOE)、ローレンスバークリー国立研究所(バークリーラボ)の研究チームは、原子厚酸化物ヘテロ構造から発生する珍しい電子特性を新たに見通せるようになった。研究成果は、Nature Communicationsに発表されている。これは、ムーアの法則に課された限界を超える新しい電子材料につながる可能性がある。
バークリーラボのAdvanced Light Sourceでは、Alessandra Lanzaraをリーダーとする研究チームが、角度分解光電子分光(ARPES)という特殊技術を使い、チタン酸ストロンチウム/サマリウムチタンへテロ構造層に閉じ込められた電子の電子構造を直接計測した。
サンプル内の約1nmの深さでプローブすることで研究チームは、2つのユニークな電子特性、ファン・ホーベ特異点(VHS)とフェルミ面トポロジーを発見した。これらは、電子材料で超伝導と他の珍しい電子状態などをチューニングするための重要な特徴であると物理学者が以前から考えていた凝縮物である。研究チームは、原子厚酸化物の間の界面でVHSとFermi表面トポロジーを初めて観察した。これは、そのシステムが2D材料において原子スケールで超伝導を制御する方法を研究するための理想的なプラットフォームであることを示唆している。
「われわれの研究成果は、この新しい領域に新たな情報を付加するものである。酸化物エレクトロニクスの産業利用への道はまだ遠いが、われわれの研究は、従来のエレクトロニクスの次世代代替の開発で一歩前進である。つまり、ムーアの法則を超える」とバークリーLab、材料科学部、博士課程学生、論文の主筆、Ryo Moriは話している。同氏はUCバークリーで応用化学と技術プログラムのPh.D学生。
研究チームの次の計画は、Van Hove特異性などの電子特性が、高温および様々な電圧でどのように変化するかを研究することである。
(詳細は、https://newscenter.lbl.gov)