October, 16, 2020, 京都--島津製作所は、同社初の純水用オンラインTOC計「eTOCシリーズ」の第1弾「TOC-1000e」を発売した。
不純物を含まない高純度の水は、製薬や半導体、食品・飲料、化学、精密機器など様々な分野の生産や研究で求められている。「eTOCシリーズ」は小型・高感度・水銀フリーを基本特長としている。第1弾の「TOC-1000e」は、世界最小・最軽量のボディで、検出限度0.1μg/Lという高感度を実現した。
TOC(全有機体炭素=Total Organic Carbon)計は、水中の有機物を有機体炭素の総量として測定する装置で、水質管理や環境調査に用いられてきた。島津製作所のTOC計は、ラボ向けや環境・排水などのオンライン向けに強く、グローバル市場でトップシェアを握っている。今回発売の「eTOCシリーズ」は同社初の純水測定に特化したオンラインTOC計。
一般的な純水用TOC計は、装置内部の光源に水銀ランプを用いている。「eTOCシリーズ」は環境に配慮して、TOC計として世界で初めて水銀ランプではなくエキシマランプを採用した。また光源と試料流路を一体化した新設計「Active-Path」によって、試料が流路に残りにくく、長期の使用を経ても高感度を維持できる。この新設計が装置の小型化・軽量化にもつながった。
規制対応をサポート
eTOCはJP(日本薬局方)、USP(米国薬局方)、EP(欧州薬局方)に対応。またユーザー認証や操作履歴記録などのセキュリティ機能を搭載し、CFR21 Part11対応をサポート。測定データは、ラボ用TOC計や他の分析装置のデータと合わせてソフトウェア「LabSolutions」で一元管理できる。
(詳細は、https://www.shimadzu.co.jp)