October, 7, 2020, 東京--情報通信研究機構(NICT)電磁波研究所は、従来の10倍以上の周波数帯域を同時に観測・データ処理可能な広帯域VLBI観測システムを開発し、これを搭載した小型アンテナ(直径2.4m)を使って、日本(NICT本部)とイタリア(INRIM本部)の間で光格子時計の周波数比を16桁の精度で計測することに成功した。
光格子時計は、新しい時間・周波数標準として研究されているが、世界中で基準として利用するためには、発生する周波数の精密な国際比較が必須。この技術の開発により、衛星に依存せず数億光年かなたの天体の信号を使うことで、地球の反対にある国との間でも精密な周波数比較をすることが可能となった。
研究成果は、イタリア国立計量研究所(INRIM)、イタリア国立天体物理学研究所(INAF)及び国際度量衡局(BIPM)と共同で成し遂げられ、2020年10月6日(火)午前0時(日本時間)に、英国科学雑誌「Nature Physics」に掲載された。
(詳細は、https://www.nict.go.jp)