August, 27, 2020, Newcastle--ロチェスタ大学研究者は、超短パルスレーザバーストで金属をエッチングすることで、エネルギーを浪費することなく水を浄化する方法を実証している。
コロナウイルスパンデミックの中で、世界人口の約1/3は飲用浄水の確保さえできない。
ロチェスタ大学の研究者は、太陽光を使って汚染水を100%以上の効率で蒸発させ、浄化することで、この問題に対処する方法を見出した。
Nature Sustainabilityの論文で、オプティクス教授、Chunlei Guo研究所の研究チームは、フェムト秒レーザパルスで通常のアルミニウムシート面ををエッチングして親水性、超エネルギー吸収材料に変える方法を実証した。
太陽に向く角度で水中に入れた時、その表面は、薄い水膜を金属面に引き上げ、太陽からのエネルギーをほぼ100%保持して素早く水を加熱し、同時に水の分子間結合を変え、蒸発プロセスの効率を大幅に高めた。
沸騰に太陽光を使うことは、微生物病原体を除去し、下痢性感染症の死を減らす方法として以前から認められている。しかし、水の沸騰は、重金属や他の汚染物質を除去しない。
ラボ実験は、研究チームの方法は、洗剤、染料、尿、重金属、グリセリンなど全ての普通の汚染物質を除去して飲用の安全レベルにすることを示している。
太陽熱利用の水質浄化、効率的な方法
太陽熱利用の水質浄化は、汚染物質を大幅に減らすことができる。水を蒸発させて気体にし、次に凝縮して集めると、ほぼ全ての不純物が後に残されるからである。
最も一般的な太陽熱利用の水の蒸発は、大量加熱である。ここでは大量の水が加熱されるが、上層だけが蒸発する。これは、明らかに非効率である。加熱エネルギーのほんの一部しか利用されないからである。
より効率的なアプローチ、界面加熱である。これは、表面付近の水だけが加熱されるように、、水の上面に、浮いた、多重吸収、ウイッキング材料を置く。しかし、利用できる材料はすべて水の上面に水平に浮いていなければならず、太陽に直接向くことはできない。さらに、利用できるウイッキング材料は、蒸発後に残された汚染物質が直ぐに詰まるので、頻繁に材料を取り替える必要がある。
Guoラボが開発したパネルは、貯水槽から水の薄い層を太陽アブソーバ表面に直接引き出して加熱、蒸発させることでこうした非効率を回避する。さらに、開溝面を使うので、噴霧するだけで簡単にそれをきれいする」とGuoは言う。
「最大の利点は、太陽が昇り、空を移動して沈むまで、パネルの角度が連続的に直接太陽に向くように調整できる」、つまりエネルギー吸収を最大化する、とGuoは説明している。
(詳細は、https://www.rochester.edu)