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東北大学、超伝導体内の電流を光で操ることに成功

August, 20, 2020, 仙台--ペタ(千兆)ヘルツの超高周波電場である光は、現在のギガ(10億)ヘルツ駆動エレクトロニクスを飛躍的に高速化(高周波化)するポテンシャルを秘めている。しかし、振動電場である光によって、電子回路の基本動作である電流を一方向へ流すこと(電子を動かす方向を決めること)はできなかった。
 東北大学大学院理学研究科の岩井伸一郎教授、川上洋平助教らのグループは、有機超伝導体に極めて時間幅の短い光パルスを照射した瞬間、向きの定まった電流が生じることを発見した。この結果は、オームの法則に従わない電子の加速が超伝導体中で起きていることを示している。今後、銅酸化物や鉄ヒ素化合物などの高温超伝導の機構解明や、ペタヘルツデバイスへの応用に役立つことが期待される。

この成果は英国科学雑誌「Nature Communications」にオンライン掲載された。

(詳細は、http://www.tohoku.ac.jp)