July, 16, 2020, Beijin--広視野顕微鏡(WFM)では,3D体積再構成に必要な光学的断面(OS)画像は得られない。焦点外れ信号が常に合焦面内で結合しているからである。構造化照明顕微鏡(SIM)を導入することで研究者は、フルカラー(FC)合焦面から焦点外れの成分の除去を達成した。
しかし現在のFC-SIMアプローチは、各合焦面で3つの位相シフト原画像と数百の軸走査面を必要とする。このアプローチは、膨大な数の原画像の原因であり、データストレージや処理時間にとって負担となっている。そのような負担から解放される方法は、まだ難題である。
先頃、中国科学アカデミーのYAO Baoli教授をリーダーとするチームは、深層学習スキームFC-WFM-Deeepが広視野顕微鏡で直接フルカラー光学断面画像を取得したと報告した。
FC-SIMアプローチと対照的に、その再構成データサイズは21倍小さく、合焦深度は2倍である。この研究成果は、Biomedical Optics Expressに発表された。
FC-WFM-Deepは、独自の高解像度とSIMのフルカラー機能を存分に利用している。効率的に、深層学習ネットワークは、単一の広視野フレームでのトレーニングが必要なだけである。トレーニング後、光断面の高品質画像、大きな合焦深度、フルカラーが、広視野フレームから直接得られる。
FC-WFM-Deepは、空間解像度と寸法でFC-SIMに匹敵するイメージング品質を持つ。その上、フルカラー3D再構成FC-WFM-Deepに必要なデータは,FC-SIMと比べると21倍少ない。
FC-WFM-Deepは、3Dデータ取得の必要性を、細部を失うことなく大幅に減らす。また、焦点深度(DOF)で光学断面を抽出することで3Dイメージング速度を改善する。このコスト効果がすぐれた便利な方法は、3Dカラー生体サンプルを高精度に観察する有望なツールになる。
(詳細は、http://english.cas.cn)