June, 29, 2020, Lausanne--EPFLの研究者は、シングルフォトンレベルで新しい材料と光を結合した。その成果は、理論計算が難しい、量子相関システムの特性制御と理解向上に展望を開く。
物理学者が「強い相関を持つ」としている大きな材料グループが存在する。これには絶縁体や電子材料が含まれ、並外れた電子的、磁気的特性を持つ、中性子星の中性子さえも含まれる。その特性は、それらの構成要素が非常に強く相互作用する結果である。新しい特性は集合的レベルで現れ、個別の粒子には存在しない。
強く相互作用する物質の固有の特性は、技術的に役立つことがよくあり、したがって超電導磁石や磁気記憶技術で利用されるだけでなく、新しい「量子技術」でも利用される。
今回、EPFL物理学研究所Jean-Philippe Brantutをリーダーとする科学者が、初の複雑な、強く相互作用する材料を発見した。その構成要素は、シングルフォトンレベルで光と強く結合している。その材料は、研究者が「フェルミ気体」と呼んでいるものであり、基本的には、絶対零度付近まで冷却された中性子原子の気体である。そこで、電子、中性子、その同じ粒子ファミリに属する原子が同様の相関効果を示す。
このフェルミ気体を2つの高反射光学ミラーの間、「光のボックス」に置くことで、研究者は、光との相互作用が前例なく強力になることを発見した。「われわれは、量子相関システムの特性の制御と理解を高めるためにこれを使う。ここでは理論計算は難しい」とBrantutは話している。「逆に、これにより量子技術アプリケーションに強力な相関を持つ物質の利用がさらに進む。そこでは光との相互作用が必須である」。