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ナノメートルスケールセンシング用の新しい集積デバイス

June, 26, 2020, Eindhoven--アイントホーヘン工科大学(TU/e)の研究者は、新しい集積光学センサを開発した。これは、計測分解能が向上しており、オンチップセンシングプラットフォーム向けにレーザやディテクタを含め完全集積のコンパクトな光学センサに道を開くものである。そのようなセンサは、ナノスケールで正確な変位や力の計測で重要な役割を担う。これは、マイクロチップやナノデバイス設計、評価では極めて重要である。研究成果は、Nature Communicationsに発表された。

ナノエレクトロニクスの時代では、正確さは最大の関心事である。例えば、ナノ構造は、ナノ光計測でモニタできる微小な光ベースのシステムで、最小の表面変位、力、動きを計測する。分解能とスピードが重要であるので、オプトメカニカルシステムベースの光読出しセンサがAFMsなどセンシングアプリケーションではよく使われる。こうした機器は、関心のある表面上のカンチレバーの偏光によって反射されるレーザ光を計測することでサブナノメートル分解能画像を生成する。

しかし、AFMsのような従来のレーザベースアプローチは大きく、低コスト化や、さらなる高解像度要求があるので、これが代替アプローチに対するニーズを促進している。ナノオプトメカニカルシステム(NOMS)開発の結果、ナノメートルスケールで動き、力、質量を計測するコンパクトな光学センサが利用できるようになっている。しかし制限要因は、狭線幅のチューナブルレーザである。これは、デバイスへの組込が難し。

この問題を回避するために、Tianran Liu, Andrea Fioreは、TU/e Institute for Photonic Integrationの研究チームとともに、計測時間の分解能45フェムトメートルの新しいオプトメカニカルデバイスを設計した。現在、そのデバイスは、超広帯域光バンド幅80nmであり、チューナブルレーザを不要にしている。

導波路と大きな波長範囲
 センサは、InP膜on-silicon (IMOS)プラットフォームをベースにしている。これはパッシブコンポーネントに理想的であり、レーザ、ディテクタなども含まれる。センサ自体は、4波長で構成されている。構造は、2つの出力導波路の上に宙吊りになった2つの導波路である。これらは、光信号を特定の経路と方向に制限している。宙吊り導波路が、InP膜上の出力導波路の方へ押しやられると、出力導波路により運ばれる信号の相対量が変わる。製造は、一連のリソグラフィステップで行われ、導波路とカンチレバーを定義し、最終的センサは、トランスデューサ、アクチュエータおよびフォトダイオードで構成される。

このセンサの重要な利点の一つは、それが広い波長範囲で動作することである。したがって、デバイスには高価なレーザが不要になる。カンチレバーのフレに関しては、センサも従来のカンチレバーの分解能を再現するが、これは大きなAFMsだった。この新しいデバイスを基盤に使い、研究者は、チップに集積された「ナノメトロロジーラボ」全体の開発を計画している。これは半導体計測に使え、次世代マイクロチップやナノエレクトロニクスの設計に役立つ。