医療3Dプリンティングプラスチック市場､2027年に13億8000万ドル

June, 9, 2020, San Francisco--Grand View Research, Inc.のレポートによると､世界の医療3Dプリンティングプラスチック市場規模は､2020-2027年にCAGR 26.6%成長で2027年には13億8000万ドルに達する見込である｡医療3Dプリンティングプラスチック需要は､COVID-19感染状況により､高率で伸びている｡感染状況が､フェイスマスクやカバー､グラブ､ヘッドおよび靴カバー､他の医療デバイス需要急増の原因となった｡

量的には､フォトポリマタイプセグメントが､2019年に最大シェアだったが､予測期間でも首位を保つ見込である｡フォトポリマは､補聴器､歯科インプラント､フェイスマスクを含む様々な医療コンポーネントの製造に用いられる｡フォトポリマを用いて製造されたコンポーネントは高精度であり、滑らかな表面仕上げ、複雑な形状が簡単に製造できる。これらの特性によりフォトポリマは、医療3Dプリンティングプロセスに適している。

APACは、今後、大きく成長すると予測されている。Make in Indiaなど政府の政策、衣料製品メーカーの増加、公私の医療3Dプリンティングプラスチック分野におけるR＆D投資の増加などのためである。加えて、様々な医療製品メーカーが、ポストCOVID-19に製造工場設立でインドに注目している。

市場レポートの要点
・医療3Dプリンティングプラスチックで用いられる主要原材料に含まれるのは、スチレン、アミド、酢酸、エーテル、グリコール、エチレン。これらは原油や天然ガスの副産物。
・量的には、フォトポリマタイプセグメントが2019年の市場で際立つシェアであり、予測期間でも大きく伸びると見られている。
・フィラメント形態セグメントが、世界市場で優位を占め、2019年、収益全体の74.91％だった。
・2019年、北米が収益全体の44.89％のシェア。パッケージング製品メーカーの注目度が高まっていることが、同地域の市場成長を後押ししている。