May, 28, 2020, Southampton--フォトニクスとナノエレクトロニクスZepler Institute、オプトエレクトロニクス研究センタで開発された中空コアファイバ技術は、最先端の中実コアファイバと比べると、偏光純度が1000倍優れている。
Nature Photonicsに発表された新しいファイバの最新の進歩は、次世代光干渉計システムやセンサにとってのその技術的潜在性を強調している。
中空コア光ファイバは、最先端の干渉計のフリースペース伝搬性能と、最新長尺光ファイバを統合している。空気または真空を充填コアの曲げのまわりに光をガイドすることによるものである。
Hollow Core Fibre Groupグループ長、Francesco Poletti教授は、「ファイバの中心からガラスを除去することで、入力ビームの偏光純度が劣化する物理的メカニズムも除去した。結果的に、われわれのファイバは、大きな性能飛躍へ向けてパラダイムシフトを示す品質を提供する。
0.28 dB/kmの低い減衰、従来ファイバのレイリー散乱光以下レベルを達成できる見通しがあり、そのような導波構造は、特注波長で、また数100kmの次世代フォトニクス対応科学装置向けに真空のような導波純度、環境非感受性を提供する」と話している。
全ての本質的な特性を維持しながら光波を伝搬することは、光を使って環境センシングしたり、データやパワーを伝送するすべてのアプリケーションにとって基本的な関心事である。高性能干渉計、ジャイロスコープ、周波数コムは、微小ルーラーとして光波長を利用し、距離、回転速度と時間を信じられないほどの精度で計測する。それらはすべて、可能な限り最高の空間的、スペクトル的、偏光純度で、光ビームの伝達に依存している。
最高のパフォーマンスを達成するために研究者は、真空フリースペースで光を伝搬する必要がある、例えば、米国では4kmのLaser Interferometer Gravitational-Wave Observatory (LIGO)。しかし、これら先進的干渉計は非常に高価であり、長さが非常に短くても実用的でないことがある。ガラスの光ファイバは、より実用的であり、センシング技術ではポータブルな代替となるが、偏光純度は劣化し、有害な非線形効果に悩まされる。
中空コアファイバは、これらの課題のすべてを克服し、光干渉計システムやセンサの潜在性を強化する。例えば慣性航行の中核をなす光ジャイロ。あるいは、次世代メガワットレーザ向け強力な片高放射の柔軟なデリバリとコヒレントな組み合わせである。
この最新のサウサンプトン研究は、EU支援のLightPipe Projectから助成を受けている。
(詳細は、https://secure.ecs.soton.ac.uk)