May, 25, 2020, 大阪--大阪大学先導的学際研究機構量子情報・量子生命研究センター(QIQB)の豊田健二特任准教授(常勤)、大阪大学大学院基礎工学研究科の向山敬教授(QIQB兼任)らの研究グループは、電荷を持つ粒子を空間的に閉じ込める装置:イオントラップ中に閉じ込められた4個のカルシウム原子イオンの配列中に、振動運動の最小単位に対応するエネルギーのかたまり(振動量子)を1個発生させ、それが配列中を伝わっていく様子を画像化することに成功した。
この研究成果により、振動量子がこれまで量子情報処理の研究に用いられてきた量子ビットや光子と同様に高い制御性・再現性を持っていることが示された。振動量子は、一つの自由度で量子ビットよりも大きな情報量を担うことができるため、より少ない資源で複雑な計算、精度の高い計算が可能となり、量子コンピューティング・量子情報処理の可能性を広げると期待される。
研究成果は、米国物理学会誌「Physical Review Letters」のオンライン版に掲載された
(詳細は、https://resou.osaka-u.ac.jp)