May, 14, 2020, 大阪--住友電気工業株式会社(住友電工)は、6インチSiCパワーデバイス用単結晶基板 “CrystEra” の開発に成功し、2020年度下期より同社SiCエピタキシャル基板 “EpiEra” への適用を開始しする。
パワーデバイスは電力制御用の半導体デバイスであり、電力、鉄道、自動車、家電など様々な分野で使われている。省エネルギーの観点から、より高効率で電力ロスの少ない高性能なデバイスが求められており、SiC (炭化ケイ素) パワーデバイスはその中で最も注目されている半導体材料の1つとして適用範囲が拡大している。その一方で、サプライチェーンはまだ安定しておらず、SiC市場において、基板~エピタキシャル基板~デバイスの一貫生産が可能なメーカーへの期待は高まっている。さらに適用範囲拡大に伴い、材料面の高品質化に対する期待はますます大きくなっている。
そのような背景の中、住友電工が長年培ってきた化合物半導体技術に加え、高精度シミュレーションなどを取り入れた同社独自技術 “MPZ”*を駆使した成長炉の活用、硬脆性なSiCに適した加工技術構築により、低転位密度かつ厚みバラツキや反りが低減されたSiCパワーデバイス用の6インチ (150mm径) 基板 (製品名 “CrystEra”) の製品化に成功した。
住友電工は、2020年度下期から、 “EpiEra” の基板として今回製品化した “CrystEra” を適用する予定である。
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