April, 15, 2020, Eindhoven--April 15, 2020, Eindhoven―過去50年、世界中の研究者がシリコンまたはゲルマニウムでレーザを実現する方法を探してきた。アイントホーヘン工科大学(TU/e)とミュンヒェン工科大学(TUM)のチームは、発光、SiGe合金の開発に成功した。その結果、現在のチップに集積可能なシリコンレーザの開発が初めて見通せるようになっている。
電子チップは、データ処理するときに発熱する。データセンタは、エネルギーを喰う冷却装置を必要とする。その解決策はフォトニクス分野にある、光パルスは熱を発しないからである。
過去半世紀、この洞察によって研究者はシリコンまたはゲルマニウムベースのレーザを実現しようとしてきたが、今のところ成果はない。シリコンは、立体結晶格子に結晶化する。この形態では、シリコンは電気を光に変換するのに適していない。
Technical University of Munich(TUM)の研究者とともにTechnical University of Eindhovenの研究チームは、発光能力のあるゲルマニウムとシリコンでできた合金を開発した。
重要なステップは、ゲルマニウムおよび六方晶格子のゲルマニウムとシリコンの合金を製造する能力だった。「この材料には直接バンドギャップがあり、したがって自ら発光する」とTUM半導体量子ナノシステム教授、Jonathan Finley教授は説明している。
テンプレートの秘訣
TU EindhovenのErik Bakkers教授とそのチームは、2015年に初めて六方晶シリコンを作製した。チームは、別の材料でできたナノワイヤで六方晶構造を成長させることからスタートした。これは、ゲルマニウム-シリコンシェルのテンプレートとして役立つ。それに下層の材料が、その六方晶構造を押しつける。
しかし、最初は、これらの構造を発光させられなかった。Technical University of Munich、Walter Schottky Instituteで意見を交換し個々の連続的生成の光特性を分析した。製造プロセスは、最終的に最適化され完成度に達し、実際にナノワイヤ発光が可能になった。
「一方で、われわれは、InPやGaAsにほぼ匹敵する特性を達成した」とBakkers教授はコメントしている。結果として、Ge-Si合金でできたレーザ、また従来の製造プロセスに統合できるレーザが開発されるのは時間の問題のようである。
「光学的手段でオンチップ、インターチップ電子通信を実行できると、スピードは最大1000倍増加可能である。また、オブティクスとエレクトロニクスの直接統合は、自動運転車、医療診断用の化学センサ、空気や食品品質計測におけるレーザベースのレーダーのチップコストを劇的に下げる」とJonathan Finleyは説明している。