March, 3, 2020, 仙台--紫外光はオゾン層により大部分が吸収され、地表付近ではほとんど検出されないが、火炎に微弱に含まれ、殺菌効果が高い特徴がある深紫外光がある。
東北大学大学院工学研究科の小山裕教授、田邉匡生准教授と大学院環境科学研究科の鳥羽隆一教授、大橋隆宏助教の研究グループは窒化アルミニウムガリウム(AlGaN)混晶の半導体材料を用いて、材料の組成を調整することで検出する深紫外線の種類を選ぶことができ、室内照明光に対する深紫外光の検出感度比が105を超える(世界最高水準の波長選択比)深紫外光検出器の開発に成功した。
屋内照明や自然光のもとでも深紫外光のみを新開発の検出器を用いて高感度に高速検出できるようになり、高感度検出による火災の早期発見が実現する。また、深紫外光の発光デバイスは実用的なものがすでに開発されており、適切な種類の深紫外光だけを高感度に検出できる本デバイスと組み合わせることにより、深紫外光の照射を高精度に制御できるため、深紫外光を日常生活で安全に使うことができるようになるだけでなく、ウィルスに固有の照射条件による高い殺菌効果も期待できる。
(詳細は、http://www.tohoku.ac.jp)