February, 27, 2020, University Park--ペンステート電気工学チームによると、光デバイス内で光が反射して戻るのを防ぐ新しい方法は、光通信、レーザシステムとエレクトロニクスを含むいくつかの科学分野で進歩を可能にする。電気工学准教授、Xingjie Niをリーダーとするチームは、研究成果をLight: Science & Applicationsに発表した。
「例えば、通信では、信号を送り出しても、それが送信側のディテクタに戻ってほしくない。レーザシステムでも同じことである。レーザが光を出力するとき、戻り光は望ましくない。それがシステムを乱す、あるいは損傷を与えるからである」とNiは話している。
光伝搬の相反性の原理は、光は光源からディテクタへ、またその逆へ同じように光で伝わるということである。ほとんどの光デバイスでは、光信号を片方向へ伝えることを意図しているのであって、ターゲットから光源へ戻ることを意図していない。これは、後続の信号と干渉するからである。
Niの研究の前、光の相互性を破る方法と技術は存在したが、それらには、大きなサイズと重量を含むいくつかの制限要因があった、そのために小型システム、あるいは小さな電子チップに組み込むことが難しかった。
「通常、光アイソレータというコンポーネントが、その種のシステムに組み込まれている。それらアイソレータの問題は、大きいことである。また、その主因は、アイソレータがもっぱら磁気光学効果を使うことにある。したがって、片方向の光動作のためにそのコンポーネント内部に大きな磁石が必要になる」と同氏は説明している。
光アイソレータは、信号を一方向に通過させる。別のデバイス、光サーキュレータは、光を光源から目標へ行かせるが、戻り光を第3の方へ逸らす。サイズが大きいためにこれらのデバイスは、微小システムでは使いやすくない。
研究チームは、磁石を使うデバイスでではなく、高速時間変調で、相反性を破る新技術を開発した。これは、反射が異なる経路に入るように素早く信号を変える方法である。
「われわれは、メタサーフェスという特殊設計人工面で高速に時間変調する。これは、数百万の微小ナノメートルスケールのブロックで構成されている。システムの時間反転対称性を破るためである。光がそのシステムと相互作用する時、その伝搬は非相反的になる」と同氏は説明している。
Niにとって、開発したデバイスの最も素晴らしい面は、それが多くの領域に使えて、以前には達成できなかった結果を生み出すことである。・
「超高速時間変調の前には、人々は、その変調をするために他の方法を利用した。われわれは、マルチテラヘルツ変調速度を達成できる。これは以前の報告よりも数桁大きい。われわれは、経時的に変化する材料と言われる非常に幅広いカテゴリの材料を開発できる。これらは新しいタイプの材料であり、今までは、それほど探求されていなかった」と同氏は話している。
(詳細は、https://news.psu.edu/)