Socionext､スマートファクトリを実現するTSN IPを発表

February, 17, 2020, 横浜--ソシオネクスト (Socionext Inc.) は、FPGA および ASIC へ実装可能なタイムセンシティブネットワーク (Time Sensitive Network, TSN) IP を開発した。
　このIP は産業機器に向けて「Deterministic なEthernet」を実現するもので、次世代ネットワーク技術であるEthernet通信 TSN 規格 (IEEE 802.1 サブセット) およびその評価環境に準拠している。
　ソシオネクストは最先端の高速ネットワーク用 SoC の開発で 30 年以上の実績があり、今回の IP はその蓄積をもとに、優れたパフォーマンスを発揮できるよう設計された。特長として、産業機器同士の通信に最適な 2 ポートのディジーチェーントポロジのサポート、高速動作 (1Gbps)、低遅延 (400ns 以下)、低ジッタ (0.1us 以下)などがあげられる。
　今回開発した IP は、TSN のサポートに加えて高速な応答の制御が必須となるモーションコントローラや、帯域の確保と低遅延のためにネットワーク通信によく使用されるリモート I/O をはじめとする幅広い産業機器の要求を実現する。また TSN は情報技術(IT)向け、および運用技術(OT)向けのそれぞれのネットワークをシームレスに接続し相互運用することで「スマートファクトリー」の実現に貢献する。
　ユーザーには FPGA 評価ボード、IP 実装のためのスタートアップマニュアル、および Linux オープンソースドライバーソフトウェアが提供され、TSN を搭載した産業機器アプリケーションの評価、開発を短期間に実施することができる。また、産業分野の ASIC 開発で豊富な実績を持つソシオネクストが FPGA から ASICへのシームレスな移行をサポートし、機能と性能の最適なバランスを実現する顧客専用のカスタム SoC 開発を支援する。