January, 9, 2020, Durham--デューク大学の研究チームは、レーザメスと3台のロボットを使い、タトゥーの除去をより高速、正確に、苦痛を少なく実行する。
デュークのブレインツール研究所(Brain Tool Laboratory)が開発している新しいロボットガイドレーザ除去システムは、迅速かつ無痛のプロセスを狙っている。
デュークロボティクス内にあるBrain Tool Laboratoryは、タトゥー除去システムの誕生地には見えない。デュークの神経外科医と機械工学・材料科学(MEMS)学部メンバー、Patrick Coddが研究所のディレクタで、主にロボットガイドレーザ外科システムを開発している。ロードマップに術前MRIsを使い、同システムは標的組織を正確に除去、あるいは、選んだレーザが十分に強力であれば、それを気化することさえできる。
「われわれのロボットメスシステムで、タトゥーをより正確に見つけて処置できる。周辺組織のオーバーシュートや損傷はない。これらは、現行のハンドヘルドレーザシステムで非常によく起こる」とRossは説明している。
「ステレオビジョンなど、先端的イメージング技術で、そのシステムは、タトゥーの境界を正確に見つけることができる。次にロボットは、インクの跡にそってレーザをガイドし、各インク分子を分解する光でそれを照射し、インク分子は血流に流され、廃棄物として捨てられる。
Brain Tool Laboratoryのシステムは、現行のレーザ除去技術と同じように聞こえるが、実際には、Rossによると、大きな利点がある。一つは、的を絞れる、つまり痛みが少ない。「現在、皮膚科医はハンドヘルドレーザを使い、皮膚の表面でそれを動かす。その重複により、それが大きな損傷や痛みの原因となる。レーザが画像の上を前後に動くときにオーバーシュートが起こる。ロボットを使って、われわれは細いレーザを展開し、タトゥーがあるところを正確にたどることができる。オーバーラップはなく、余計な損傷もなく、均一な除去ができる」。
さらに、そのシステムでは医者は、タトゥーを造るために使われたインクの種類を効果的に分解するベストのレーザを選ぶことができる。
「どんな所定のタトゥーでも、どんな種類のインクであるかは分からない。FDAの過失はない。多くの仕事はプロのスタジオで行われているが、バンの奥でも行われている」とRossは言う。標準の欠如の意味は、2つの黒いインクは人の眼には同じに見えるかも知れないが、インクAはインクBよりもすぐに紫の光を吸収し、インクBは赤い光を吸収しやすいかも知れない、と言う意味である」。
「われわれは、最も仕事に適したレーザを選びたい、苦痛を減らし、患者のエクスペリアンスを改善するためだ」とRossはいう。
現在、タトゥーの除去は、通常6~10のセッションがあり、セッション間の時間は、皮膚が癒えるための時間である。しかし、新システムは、遥かに効率的であり、わずか数セッションしか必要でない。タトゥーは数カ月で忘れられる。そのプロセス自体、“zap”(レーザの強襲)—は、わずか数10秒である。
プロトタイプを超えるスケールアップは、4、5年かかるだろうが、Rossは、近い将来、血圧計があるドラッグストア、タトゥー除去キオスクを頭に描いている。
また、同氏によると、タトゥー除去は、研究室の新技術にとって最終形ではない。「研究が、もっと有害な、皮膚ガンなどをターゲットにするなら、素晴らしいことだ」と話している。