September, 30, 2019, Bristol--ブリストル大学(University of Bristol)の研究チームは、超高精度量子センサを構築するために利用できる新たな方法を発見した。
個々の原子が光を放出するとき、個別のパケット、つまりフォトンを放出する。
この光を計測すると、2つ以上のフォトンが同時に放出されることがないため、この個別「粒子」の性質は特に輝度の変動が少なくなる。
この特性は、低変動が重要な将来の量子技術開発で特に有用である。また、が、光を放出する際に原子のように動作する人工システムへの関心が高まったが、その特性は特性の調整は容易である。
これら「人工原子」は、よく知られているように、一般に固体物質でできており、実際は著しく大きな物体である。そこでは、振動の存在は不可避であり、通常は有害と考えられている。
しかし、ブリストル大学がリーダーとなっている共同研究チームは、人工原子におけるでこのような自然発生的振動は、驚いたことに、自然の原子系に存在するものよりも輝度の変動抑制が非常に大きくなることを立証した。
シェフィールド大学、マンチェスター大学を含む研究者は、振動のないセンサで可能なよりも本質的に精度が高い、量子センサの構築にこれらの低変動が使えることを示している。
研究成果は、Nature Communicationsに発表された。
ブリストル大学物理学部、主席研究者、量子工学講師、Dr Dara McCutcheonによると、この研究の意味は、その影響が遠くまで及ぶ。
「普通、このように比較的大きな人工原子に存在する振動は、それが放出する光に害を及ぼすと考えるのが人の常だ。一般に、振動はエネルギー準位と衝突し、結果として変動が放出フォトンにインプリントされる。
しかし、ここで起こることは、低温では、振動環境はシステムを冷却するように作用する、ある意味でエネルギー準位を凍結する。すると今度は、放出フォトンの変動抑制になる」。
この研究は、これらの人工原子のニュービジョンを示唆している。そこでは、自然の原子径を使ってはできない光を生み出すために固体性質を実際にうまく利用している。
それは、新しい一連のアプリケーションを可能にする。つまり人工原子を使って量子的に高められたセンシング、脳で信号を計測するために使える小規模の磁気計測から、銀河の中心で宇宙のプロセスを明らかにするフルスケールの重力波検出までである。
(詳細は、http://www.bristol.ac.uk)