August, 20, 2019, Dresden--自動車産業などの分野では、コンポーネントはレーザリモートプロセスを利用して超高速で加工できる。しかし、これは、肺障害を起こす可能性のある有害排出物を出す。フラウンホーファーマテリアル研究所とビーム技術研究所IWSのチームは、IGF研究プロジェクト“CleanRemote”の一環としてその問題を研究してきた。チームは、吸引装置により空気中の粒子やガスを減らす。
機械工学、造船、航空機械製造では、ここ数年、レーザリモート加工がますます勢いを増してきている。過去においては、レーザ加工は一部でしか可能でなかったが、最近では1メートルまでのパーツを切断、溶接、アブレート、あるいは多様なポイントで実質的に同時に構造化される。しかし、これが功を奏するとはいえ、問題がある。「工程は、数秒以内で数キロワット(kW)の高強度レーザで行われる。これは、粒子やガスなど有害排出物を生み出す」とフラウンホーファーIWSのAnnett Klotzbachは説明する。IGF研究プロジェクト“CleanRemote”の一環として、Group Manager Bonding and Composite Technologyは、近年、その問題に取り組んでおり、具体的な成果が発表された。
吸引が健康リスクを低減
粒子吸引デバイスにより、プラントオペレーターのリスクは低減される。製造ラインがリロードされ、開放されるとき、オペレーターは特に危険にさらされる。粒子が漏れ出て、オペレーターの肺に損傷を与えるからである。研究は、裸眼では見えにくい、微小粒子がどの方向に動くかから始まった。「粒子の大きさに差があるので、これは全く同じにはならない。大きい粒子は、より大きな運動エネルギーを生み出し、したがって、より高く飛ぶ」とAnnett Klotzbachは言う。さらに、レーザは、チルティングミラーにより、ミリ秒であちこちに動く。「われわれのパートナー、ドレスデン工科大学のChair of Inorganic Chemistryが、フローコンピュータモデルを開発し、われわれは粒子の軌跡を知ることができた」。
労働安全と環境保護要件を満たす
Annett Klotzbachと研究チームは、協力者とともにそのプロジェクトに二年半取り組んで来た。その成果は、レーザリモート加工が特に重視される産業に利益がある。自動車シートのスチールフレームの溶接、炭素部品接合のために金属表面が清浄されたり粗面化されるような場合である。「高性能レーザを使うレーザリモート加工は、ますます市場に浸透し続けていく。特に中小企業である。労働の安全と環境保護法の要件を、可能な限り最高の形で満たすために、われわれの成果の恩恵を受けることになる」とAnnett Klotzbachはコメントしている。