May, 7, 2014, London--オプティクスにメタマテリアルを使う研究から、すでに隠れ蓑の可能性が出てきている。このような考えを先端材料の同類分野に展開するために、工学・物理科学研究委員会(EPSRC)は250万ポンドを投資する。
この考えが適用されるのは、吸音メタマテリアル、保温衣料、特異性を持つメタマテリアルの設計などの分野。
インペリアル・カレッジ・ロンドン、リバプール大学、リバプールジョンムーアズ大学の研究者たちは、数学と物理学を利用して研究に取り組むことになる。
メタマテリアルは、自然の材料には見られないような、普通ではない特性を持っている。例えば、メタマテリアルスラブに入ってきた光を、予想される方向とは反対の方向に曲げることができる。
メタマテリアルは、波が役割を演ずるような現実の世界で幅広いアプリケーションを生み出すことができる、潜在的には建物を地震から(cloaking)ことさえできる。このプロジェクトのフランスの協力者は、すでにこの遮蔽原理を地震波システムで利用し、例えば列車による地面の揺れから建物を「隠す」ことを考えている。マルチスケールの弾力性のあるメタマテリアルを利用して、橋梁や高いビルなど、大きくて複雑な構造が地震に耐えるように設計することができる。また、起こりうる揺れをコントロールすることもできる。地震のエネルギーを建物や保護された領域から逸らすために、弾性波に対する新しいシールド、フィルタを設計することができる。
メタマテリアルを使ったいわゆる「完璧なレンズ」を造ると、バイオイメージングアプリケーションで使用できる。完璧なレンズによって、光学顕微鏡で、光の波長よりも小さな対象、例えば1個のウイルスを見ることができる。現在、このような解像度では電子顕微鏡しか撮像できないが、電子顕微鏡の問題は死んだ細胞または凍結細胞としなければならないことである。メタマテリアルで造った完璧なレンズにより、研究者はいわゆるレイリー回折限界を破ることができる。
研究チームは、製法の制限にも目を向け、高度な数学的ツールを使って最適構造を開発しようとしている。不完全性を効率的に考慮したコンピュータコードを開発し、メタマテリアルのモデリングと設計をいっしょに処理することができるようにする。
(詳細は、www.epsrc.ac.uk)