May, 15, 2019, Innsbruck--インスブルック大学(University of Innsbruck)、Tracy Northupをリーダーとする研究チームは、光粒子を非破壊計測できる量子センサを開発した。これは、光の量子特性研究促進に利用できる。
Tracy Northupは、現在、インスブルック大学で量子インターネットの開発に取り組んでいる。米国市民は、物質と光の間で量子情報の移転ができるインタフェースを構築する。そのインタフェースにより、将来は光ファイバを通じて、世界中の量子コンピュータが通信できようになると期待されている。研究では、実験物理学部のチームは、可視光を非破壊的に計測できる方法を実証した。これは、Serge Harocheの研究を受けたものである。同氏は、1990年代に中性原子の助けを借りてマイクロ波領域の量子特性を特性づけ、2012年にノーベル物理学賞をを受賞した。
ポスドクMoonjoo LeeとPhD学生Konstantin Friebeの研究では、研究チームは、可視レーザ光をガイドする2つの中空ミラーの間にイオン化カルシウム原子を置いた。Tracy Northupによると、イオンは光に弱い影響しか与えない。「イオンの量子計測により、われわれはチャンバー内の光粒子の数について統計学的予測ができる」と同氏は説明している。計測結果の解釈をサポートしたのはHelmut Ritsch。同氏は、インスブルック大学理論物理学部の量子光技術者。「この状況で光粒子の量子センサについて言うことができる」と同氏は説明する。同氏は、2017年から同大学で、Ingeborg Hochmair教授職にある。新方法の一つのアプリケーションは、計測結果をフィードバックループでシステムに戻すことで特殊調整光場を生成すること、すなわち所望の状態を確立することになる。
研究成果は、Physical Review Lettersに掲載されている。その中で、研究チームは、古典的状態にとどめている。将来的には、この方法を使って光の量子状態の計測も行う。
(詳細は、https://www.uibk.ac.at)