March, 27, 2019, Wellesley--BCCリサーチのレポート「サーマルスキャニングプローブリソグラフィ(tSPL): 半導体微小化への道」は、ナノリソグラフィ世界市場が、2024年に201億ドルに達すると予測している。これは、評判のよいサーマルスキャニングプローブリソグラフィプロセスの成長への明るい見通しである。
tSPLは、エレクトロニクスやオプトエレクトロニクスなど、様々な分野で様々なデバイスのR&Dに適用されている。例えば、FET、PICs、データストレージデバイス、ナノエレクトロメカニカルシステム(NEMS)、フレキシブルデバイスの製造に利用されている。化学、バイオケミストリ、ヘルスケアでも使われている。
tSPL研究に取り組んでいる主要研究機関は、IBM Research-Zurich、Imperial College London、Ecole Polytechnique Federale de Lausanne それにUniversity of Texas at Austin。
レポートハイライト
・地域市場分析。グローバルナノリソグラフィ販売の76.3%は、エレクトロニクスデバイスの主要製造ハブ、APAC地域で発生している。
・業界分析。半導体産業は、リソグラフィ装置に投資しているメーカーも含め、2016年以来拡大しており、CAGR 21.2%と力強い成長で、2018年末に推定4913億ドルに達している。
・市場シェア分析。2024年までに、米国がナノリソグラフィ装置市場シェアの18.8%を占めると予測されているが、APACのシェアは78%と見込まれる。
BCCリサーチのアナリストは、「先進的ナノリソグラフィ装置に対する需要急増により、tSPLシステム市場に大きな成長機会がでてきている」と分析している。
tSPL成長の最大課題
この技術の主要な欠点は、低スループットである。このため、tSPLは現在、主にR&Dで用いられている。製造スループットを上げるために多くの方法が研究されている。tSPLと他のリソグラフィ法を統合したハイブリッドプロセスも含まれる。これまでのところ、tSPLの産業用アプリケーション数は限られている。