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超薄グラフェン膜、ソーラエネルギーに新たな概念導入

March, 26, 2019, Sydney--シドニー大学、オーストラリア国立大学の研究グループは、協力して、太陽熱エネルギー獲得への利用で大きな潜在性が見込める固有の特徴を持つ太陽光吸収、超薄膜を開発した。
 開発した90nm材料は、オープン環境の自然太陽光下で160℃まで急速に熱くなる。この新しいグラフェンベース材料が開く新たな道は以下の通りである。

・熱光起電力(熱を直接電気に変換)
・太陽海水脱塩
・赤外光とヒーター
・光コンポーネント、通信デバイス向け変調器およびインタコネクト
・フォトディテクタ
・色付きディスプレイ

 物体が隠れるような大きな薄膜を開発することで、「インビジブルクローク技術」(隠れ蓑)の開発さえ可能になる。
 研究チームは、グラフェンベースのメタマテリアルアブソーバの光熱パフォーマンスを実証するために、2.5㎝×5㎝の実用的プロトタイプを開発した
 提案したグラフェンベースアブソーバを低コストで製造する拡張性のある製造機構も提案している。
 「この研究では、縮小されたグラフェン酸化物層とグレーティング構造は、溶液で覆われ、レーザナノファブリケーション法で、それぞれ製造されている。両方とも拡張性があり、ローコストである」とBaohua Jia教授は説明している。
 「われわれのコスト効果の優れた、スケーラブルなグラフェンアブソーバは、偏波無依存、角度無関係、広帯域吸収性を必要とする集積された大規模なアプリケーションにとって有望である。例えば、エネルギー獲得、熱エミッタ、光インタコネクト、フォトディテクタ、光変調器などである」論文の筆頭著者、Dr Han Lin、シニアリサーチフェローは話している。
 「フレキシブル基板での製造、グラフェン由来の堅牢さにより、それは産業利用に適している」とDr Keng-Te Linは付け加えている。
 「そのように薄い層でこの傑出した吸収を生み出す物理的効果は、全く一般的であり、したがって、多くの素晴らしいアプリケーションが開かれる」とDr Bjorn Sturmbergは話している。
研究成果は、Nature PHotonicsに発表された。
(詳細は、http://www.swinburne.edu.au)