March, 13, 2019, 東京--早稲田大学 理工学術院の青木隆朗教授、科学技術振興機構(JST)の加藤真也さきがけ研究者、オークランド大学(University of Auckland)のスコット・パーキンス准教授の研究グループは、2つの共振器量子電気力学系を光ファイバで高効率に結合した、結合共振器量子電気力学系を実現した。光ファイバ量子ネットワークや分散型量子コンピュータの実現に寄与することが期待される。
研究グループは、ナノ光ファイバとファイバブラッグ格子を組み合わせたナノ光ファイバ共振器を開発した。ナノ光ファイバ共振器は光ファイバそのものに作り込まれた全ファイバ共振器であり、光ファイバを用いて複数の共振器を低損失に接続できる。これにより、2つのナノ光ファイバ共振器量子電気力学系を光ファイバで低損失・高効率に結合することが可能になった。また、この系において、数メートル離れた原子と、2つの共振器に同時に存在する光子の間の相互作用を初めて観測した。
研究成果は、Nature Communicationsに掲載された。
(詳細は、http://www.jst.go.jp/)