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人工知能ARTIST、瞬時に材料の特性を取得

February, 7, 2019, Berkeley--アールト大学(Aalto University)とデンマーク工科大学(Technical University of Denmark)の研究チームは、ウエアラブルエレクトロニクスからフレキシブルソーラパネルまで、新技術の開発を著しく加速する人工知能(AI)を開発した。
 ARTIST (Artificial Intelligence for Spectroscopy)は、分子が光にどのうように反応するかを瞬時に判断する。これは、将来の技術に必要とされるデザイナマテリアル実現のためのクリンチピン知識である。
 研究者は伝統的に、分光学測定法で外部の刺激に対する分子の反応を調べている。これは、自然科学や産業で広く用いられている方法である。分光計測は、材料の内部特性を、例えば光に対する反応を観察することで調べ、無数の日常的技術の開発につなげている。とはいえ、既存の実験的、コンピュータ分光法アプローチは、信じられないほどコストがかかる。非常に専門的な実験室における時間は高価で、極めて制限されていることが多い。また、計算は退屈で時間がかかる。
 ARTISTでは、研究チームは、個々の分子のスペクトル、光への反応の仕方の判断にパラダイムシフトをもたらす。
 「通常、デバイスへの最適分子を見つけるために、われわれは先行知識と一定の化学的直観を結びつけなければならない。その個々のスペクトルを調べることは、今度は数週間あるいは数ヶ月にも及ぶ試行錯誤である。これは、その仕事に適する分子の数に依存する。われわれのAIは、これらの特性を直ちに提供する」とアールト大学ポスドク研究者、Milica Todorovicは説明している。
 スピードと精度により、ARTISTは、LED、スクリーンのような機能を持つペーパーを含め、フレキシブルエレクトロニクスの開発をスピードアップする可能性がある。研究室における基礎的な研究と評価を補完するので、ARTISTは、注意深く選択された新しい化合物の実現だけでなく、より優れたバッテリーや触媒製造の決め手にもなる。
 多くの専門分野にわたるチームは、132,000を超える有機分子のデータセットで数週間かけてAIをトレーニングした。ARTISTは、非常に優れた正確さで、それらの分子が光ストリームにどのように反応するかを予測できる。チームは現在、ARTISTをもっと多くのデータでトレーニングすることで、その能力を拡大し、さらに強力なツールにしようとしている。
 「世界中の研究室には膨大な量の分光学情報がある。ますます多くのデータが入ってくるので、それが継続的に学習できるように、われわれはさらに多くのデータセットでARTISTのトレーニングを続けていきたい」とアールト大学のPatrick Rinke教授はコメントしている。
 研究チームは、2019年にオープンサイエンスプラットフォームでARTISTのリリースを考えている。現在、リクエストによりARTISTの利用およびさらなるトレーニングができる。