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TU/e、光書き込み次世代光メモリデバイス

February, 1, 2019, Eindhoven--TU/eフォトニック集積研究所の研究チームは、光と磁気ハードディスク両方の利点を示す「ハイブリッド技術」を開発した。超短(フェムト秒)光パルスによりデータは、高速かつエネルギー効率よく、磁気メモリに直接書き込まれる。さらに、情報が書き込まれるとすぐに、新しいデータで埋まるようにメモリ領域を空にする。この研究は、Nature Communicationsに発表された。将来の光集積回路でデータ蓄積プロセスを変革する有望な研究成果である。

データは、「bits」の形式でハードドライブに蓄積される。N極とS極の微小磁気ドメイン、これらの極(磁化)の方向が、bitがデジタル0または1を含むかどうかを決める。データの書き込みは、関連bitsの磁化方向を「スイッチング」することで達成される。

合成フェリ磁性体
通常、スイッチングは、外部磁場が印可されると起こる。磁場により、極の方向が上(1)か下(0)のいずれかになる。代わりに、スイッチングには、レーザ短パルス(フェムト秒)を照射することで達成可能である。これはオールオプティカルスイッチングと言われており、より効率的で遙かに高速のデータストレージが可能になる。

「データストレージのためのオールオプティカルスイッチングは、10年ほど前から知られている。オールオプティカルスイッチングが、磁気メモリデバイスに最も有望な材料、フェリ磁性体材料で初めて観察されたとき、この研究分野は非常に強化された。しかし、これらの材料における磁化スイッチングは、多重レーザパルスを必要とし、したがってデータ書き込みに時間がかかる」とTU/e応用物理学部、Mark Lalieuは説明している。

同氏は、フェムト秒レーザパルスを使い、合成フェリ磁性体で、オールオプティカルスイッチングを達成することができた。これは、スピントロニックデータアプリケーションに最適の材料系である。したがってデータ書き込みが高速であり、低エネルギー消費である。

「シングルパルスオールオプティカルスイッチングを利用する磁化方向スイッチングは、ピコ秒オーダーであり、今日の技術で可能なよりも100~1000倍高速である。さらに、光情報は、エネルギーコストが高いエレクトロニクス不要で磁気bitに蓄積されるので、将来のPICsでの利用可能性は膨大である」。

即座にデータ書き込み
加えて、Lalieuは、オールオプティカルスイッチングと、いわゆるレーストラックメモリを組み合わせた。レーストラックメモリは、磁気ワイヤであり、それを通して、データは磁気bits形式で、電流を使って効率的に転送される。このシステムでは、磁気bits、光を使って連続的に書き込まれ、磁気bitsを空にしてスペースを残し、新しいデータが書き込まれる。
 「これは、光と磁気レーストラック間で瞬時に情報がコピーされる。中間的な電子段階は不要である。この方法で、著しい高速化、低エネルギー消費が理解できよう」とKoopmansは話している。

この研究は、マイクロメートルワイヤで行われた。将来的には、チップへの集積を改善するために、より小さなナノメートルスケールのデバイス設計が必要なる。さらに、フォトニックメモリデバイスの最終的な集積に取り組むために、チームはデータ読み出しの研究に取り組んでいる。

(詳細は、https://assets.tue.nl)