January, 16, 2019, 東京--東京大学大学院工学系研究科化学生命工学専攻の相田卓三教授(理化学研究所 創発物性科学研究センター 副センター長)、同専攻の伊藤喜光講師、矢野慧一大学院生らの研究グループは、ただ混ぜるだけで、電気信号と光信号に演算的に応答する機能性液晶素子を開発した。
この研究の鍵は、二種類の機能性パーツが自発的に融合して一義的な階層構造を形成することを可能にした「超分子重合」の新戦略。これにより、従来必要と考えられてきた多段階の製造工程を大幅に簡略化できる。
超分子重合の特色を駆使した演算素子の設計戦略は、大型の設備投資と複雑化の一途を辿る関連技術の開発に対して、全く新しい可能性を示すものである。
発表の要点:
・電気信号と光信号に対して演算的に作動する機能性液晶素子の構築に成功した。
・混ぜるだけで二種の機能性分子が融合して一義的な階層構造を形成する現象を発見した。
・持続可能な高度情報化社会に貢献する、安価な技術としての展開につながることが期待され
る。
(詳細は、https://www.t.u-tokyo.ac.jp)
研究成果は、Scienceに発表された。