January, 8, 2019, Lowell--UMass Lowell, King’s College London, Paris Diderot University および University of Hartfordの研究チームは、調整して光の色を変えることができる新しいメタマテリアルを開発した。
この技術によりいずれ、コンピュータプロセッサでオンチップ光通信が可能になり、一段と小さく高速、安価、よりパワー効率の優れたチップが実現する。これは、特に、帯域が広く、優れたデータ蓄積ができる。オンチップ光通信は、より効率的な光ファイバ通信ネットワークの構築も可能にする。
研究成果は、Opticaに発表されている。
UMass Lowellの主席研究者、物理学・応用物理学部教授、Viktor Podolskiyは、「今日のコンピュータチップはコンピューティングに電子を使う。電子は、微小という利点がある。しかし、電子の振動数は十分に速くない。光は、微小なフォトンの組合せであり、質量がない。したがって、フォトンは、潜在的にチップのプロセス速度を高速化する」と説明している。
電気信号を光パルスに変換することで、オンチップ通信は、伝統的なシリコンチップに見られる旧い銅線に取って代わる。これによりチップ間通信が可能になり、究極的には同じチップ上でコア間通信が可能になる。
「最終成果は、通信ボトルネックを除去し、並列コンピューティングを一段と高速化することである」と同氏は話している。
Podolskiyによると、フォトンのエネルギーが光の色を決定する。「ミラー、レンズ、光ファイバを含む日常的なものの圧倒的多数は、これらのフォトンを操作あるいは吸収できる。しかし、物質の中には、いくつかのフォトンを統合し、より高エネルギー、異なる色の新しいフォトンになるものがある」と同氏は言う。
フォトンの相互作用を可能にすることは、情報処理や光通信の要点になる。「残念ながら、この非線形プロセスは、極めて比効率であり、フォトンの相互作用を促進するために適した材料は極めて稀である」と同氏は指摘する。
研究チームは、非線形性の弱い特性を持ついくつかの材料が統合できることを発見した。これらは、所望の先進的非線形特性を示す新しいメタマテリアルとなる。
「その強化は、メタマテリアルが、フォトンの流れを成形する方法から来る。この研究は、材料の非線形応答を制御する新たな方向を開き、オンチップ光回路にアプリケーションが見いだせ、飛躍的にオンチップ通信を改善する」と同氏は説明している。