November, 29, 2018, Tampere--光学顕微鏡の縦方向の電界をコントロールするのは極めて難しい。電界が焦点にしか形成されないからである。論文で、Léo Turquetは、光場の複雑な分布を制御、検出する新技術を紹介している。
偏光は、光ビームの電界方向を示す光の顕著な特徴である。この特徴は、電話やテレビのLCDs、3Dシネマゴーグルなど、多くの新技術の基礎をなす。偏光レーザビームの操作は光学におけるブレイクスルーを可能にしてきた、特に偏光が重要となる光学顕微鏡である。
偏光は、レーザビームそのものの伝搬方向を横切る面に含まれると考えられることが多い。しかし、そのようなビームが強く集束されていると、例えば顕微鏡の対物レンズ、偏光は焦点体積で3D挙動を示す。さらに具体的に言うと、焦点の光の電界部分は、伝搬方向、つまり縦方向に沿っている。偏光は、非線形光学効果に基づいたイメージングでは大きな影響を持つことが示されており、他の光学分野でも有用な特性である。
焦点で、縦領域の制御性向上には、集束されるレーザビームの制御性向上が必要である。Turquetは、新奇な振幅、位相、偏光分布のレーザビームを使って、縦方向の電界の強さと分布を正確に3D調整した。Aalto UniversityとTUTの研究者の助けを借りて、同氏はナノオブジェクトからの非線形光信号を使いこれらのフィールドをマッピングする直接的で系統的な方法を開発した。
「顕微鏡対物の利用は、イメージングに限られない。したがって、他の光学分野の多くは、調整された縦方向の電界の開発から恩恵が得られる、例えば光学トラッピングやデータストレージである」とTurquetはコメントしている。
(詳細は、http://www.tut.fi/en)