November, 22, 2018, Austin--テキサス大学オースチン校(UT Austin)は、LaserNetUSのキープレイヤになる。LaserNetUSは、高強度、超高速レーザを運用する新しい全米研究ネットワーク。米国エネルギー省(DOE)核融合エネルギー科学局から680万ドル助成、2年プロジェクトは、高強度レーザ研究で米国の世界的競争力強化支援を目標にしている。
UT Austinは、米国の最高強度レーザの一つ、Texas Petwatt Laserの拠点である。同大学は、120万ドル受けとり、ネットワークに資金を投入する。
「UT Austinは、超高強度レーザで研究の国際的なリーダーの一つとなり、過去10年で世界最高出力レーザの一つを運用している。われわれは、この素晴らしい科学分野でわれわれが確立したリーダーシップ記録により、新しいLaserNetUSネットワークで重要な役割を果たすことができる」とTexas Petwatt Laserを収容する、UT Austinの高エネルギー密度科学センタのTodd Ditmireはコメントしている。
高強度レーザは、基礎科学、製造および医療に幅広いアプリケーションがある。例えば、、超新星爆発やブラックホール近くに見られる宇宙の極限状況の一部を再生するために利用できる。高強度レーザは、高エネルギー物理学研究のための粒子、あるいは高強度X線パルスを生成し、超光速時間スケールで進化する物質をプローブする。また、古くなった飛行機のコンポーネント評価のための強力な中性子バースト生成、材料の精密切断、あるいはガン腫瘍への強力な集束照射治療の可能性など、多くの潜在的な技術分野で有望である。
LaserNetUSには米国最強のレーザが含まれ、その中にはパワーがペタワットに近いもの、それを上回るものがある。ペタワットレーザは、世界の全ての発電所の出力の約100倍となる光を生成するだけでなく、光は最短バーストである。チャープパルス増幅技術を使い、これらのレーザは、1秒の1兆分の、さらにその1/10よりも短い超短パルス光を放出する。
LaserNetUSにより米国の研究者は、9箇所の研究所に設置された、他に存在しない高強度レーザファシリティの利用が増える。
米国は、1990年代、高強度レーザ技術の主要なイノベーターだったが、今ではヨーロッパやアジアがリードを奪った。
現在、世界の高強度超高速レーザシステムの80~90%は海外にあり、現在建設中もしくはすでに建設された全ての最高強度研究レーザも海外にある。最近発表された報告書“Opportunities in Intense Ultrafast Lasers: Reaching for the Brightest Light.”の著者は、ヨーロッパで成功を収めた取り組みと張り合うために、レーザファシリティの全国ネットワークの確立を推奨している。LaserNetUSは、まさにその目的にのために設立された。