October, 25, 2018, 浜松--浜松ホトニクスは、独自の光学設計技術により、近赤外光に高い感度を持つ小型、軽量、低価格な世界最小サイズ(同社調査)のグレーティング型分光器「ミニ分光器SMDシリーズ C14384MA」を新たに開発した。開発製品と同じ近赤外光に感度を持つ従来のミニ分光器MSシリーズと比べ、体積が約40分の1、重さが約30分の1、感度が約50倍で、現場でのリアルタイム測定が求められる食品、農作物の品質検査やドローンからの環境分析などの用途として、国内外の各種機器メーカーに向け11月1日よりサンプル受注を開始する。
新開発製品の特長
1、世界最小サイズのグレーティング型分光器を実現
独自の光学設計技術により折り返し型の構造を実現したことで、従来のミニ分光器MS シリーズと比べ、体積を約 40 分の 1 となる 11.7mm×4.0mm×3.1mm(W×D×H)、重さを約 30 分の 1 となる 0.3g 以下とした。この結果、携帯型の分析機器やドローンなど搭載する部品の大きさや重さに制限のある各種機器に組み込むことができる。また、分光分析では、各種成分が吸収する複雑な光の情報を測定する必要がありますが、グレーティングを用いて波長ごとの光の強さの変化を連続したデータとして測定することで高度な解析手法による分析が可能となる。
2、近赤外光を利用する高感度な測定が可能に
最新の高感度イメージセンサを採用することで、従来のミニ分光器 MS シリーズと比べ近赤外光の感度を約 50 倍に高めた。この結果、近赤外光を吸収する水分や糖分、有機酸など食品の各種成分を高い感度で測定できる。
3、部品点数を抑制しコストを低減
グレーティングをパッケージに直接成形するとともに、入射スリット、2 次反射ミラー、イメージセンサを 1 つのチップ上に集約することで部品点数を抑え、低コスト化に成功した。
(詳細は、https://www.hamamatsu.com)