Science/Research 詳細

極端紫外線レーザにより熱影響が極めて少ない材料加工を実現

October, 24, 2018, 東京--産総研、東大他の研究者で構成される研究グループは、極端紫外線フェムト秒レーザで合成石英への極めて熱影響の少ないレーザ加工を実現した。

より短パルス・短波長のレーザを用いる次世代レーザ加工では、その加工メカニズムを解明することや、加工特性を把握することにより熱影響の少ない非熱的加工を実現することが重要である。今回、極端紫外線フェムト秒レーザを用いて合成石英を加工し、加工特性として重要な有効吸収長や損傷閾値を決定するとともに加工モルフォロジーを明らかにした。ガラス材料などのレーザ加工メカニズムの解明や最適条件の探索に貢献すると期待される。
 研究成果の詳細は米国物理学協会発行の学術誌TApplied Physics Lettersにオンライン掲載された。

研究グループ
産業技術総合研究所(産総研)分析計測標準研究部門 放射線イメージング計測研究グループ 澁谷達則産総研特別研究員、田中真人主任研究員、小川博嗣 主任研究員、産総研・東大 先端オペランド計測技術オープンイノベーションラボラトリ 先進コヒーレント光プロセスチーム 黒田隆之助 ラボチーム長、高橋孝 リサーチアシスタント(東京大学大学院工学系研究科 大学院生)、東京大学(東大)光量子科学研究センター 坂上和之 主幹研究員、物性研究所 小林洋平 教授、早稲田大学(早大)理工学術院 鷲尾方一 教授。この研究には、SACLA利用実験グループである量子科学技術研究開発機構量子ビーム科学研究部門 錦野将元 グループリーダーと宇都宮大学学術院(工学研究科) 東口武史 教授らが協力している。

(詳細は、https://www.aist.go.jp)